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コラム
住宅の健康⑦~壁の中はどうなっている
2021年8月17日
A氏の本やコラム「断熱より結露対策」に書いた高気密高断熱を勧める本を読むと以下のように書いてあります。高気密高断熱住宅にすれば、室温が安定して住む人が健康になり、内部結露しないため家も傷まないなどと書かれています。つまり、二つの健康、一つは住む人の健康、もう一つは住宅の健康がよくなると書かれています。
下の図は高気密高断熱住宅の壁の断面(もっとも一般的な充填断熱)です。
※このコラムで内部結露するかもしれない床下や天井裏ではなく壁の中を取り上げる理由は、図のように壁の厚みは普通15㎝ほどしかなく、しかも高さが3メートル近くあり壁の中で温度差が生じやすいことと、外壁材の裏に通気層があるため絶えず前面で外気の影響を受けているらです。
冬は室温を18℃(18℃ぐらいの温度を保つことが健康になると言われています)、外気を3℃とすると12㎝ほどの壁を挟んで温度差が15℃の差があります。同じように夏の室温を25℃、外気を35℃とするとその差は10℃となります。
壁を挟んで大きな温度差があり、しかも⑤のクリモグラフを見るように東京の場合、温度と湿度が逆になります。冬は室内の空気が外へ、夏は外気が室内へ移動しようとします。図のように室内側には防湿フィルムがあるため、冬の室内の空気は壁の中には入らないようになっていますが、夏はコラム透湿防水シートで雨水は防げますが、水蒸気は通り抜けることができます。
壁の中に入った水蒸気は、排出されない限り内部結露する可能性があります。そして、壁の中からは排出されなければ柱や梁、土台などの木材も傷んでいくようになります。
次回は、『住宅の健康⑧~壁の中はどうなっている その2』です。
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