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鈴木敏広

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広(すずきとしひろ) / 一級建築士

まちの大工さん 鈴木工務店

コラム

大きな屋根の家⑪~業者Aとの会話その6

2019年7月26日

テーマ:家の構造について

コラムカテゴリ:住宅・建物

私 「そういえば、昔、見積もった家はとんでもなく大きな屋根の家でした。」

業者A「どんな家ですか?」

私 「こんな家です。」と言って目の前で簡単に絵を描きました。

業者A「大きな屋根ですね。間口はどれぐらいですか?」

私 「確か梁行き6間(10.92m)、桁行4間(7.28m)に浴室、トイレ、洗面だけが飛び出た平面でした。屋根勾配が5寸でしたので、棟の高さは軒と比べると2.73mですね。」

大きな屋根の家⑪

業者A「普通の階高(1階分の高さ)ぐらいですね。」

私 「そうです。でも問題は小屋組みが段々になるため、水平構面がないことと梁行の壁の高さが異なることです。」
業者A「高さが異なる、なぜですか?」

私 「一番低い場所は、確か1.5メートルぐらいです。」(上図参照)

業者A「立てないではないですか。屈んで生活するのですか。」

私「そこは収納だったよく覚えていませんが、それよりも耐力壁は筋交いだったのですが、高さが違うため強度が違うのです。」

大きな屋根の家⑪-2

業者A「それでも良いのですか?」

私 「設計者に問題点は指摘しましたが、回答はありませんでした。この家が地震にあって横揺れしたときにどのように力が伝わるのかわかりませんが、小屋組みが水平でないことは耐力壁が繋がっていないことになります。そこをどう考えているかが問題だと思います。」

次回から⑩と⑪の会話について書いていきます。

次回は、『大きな屋根の家⑫~水平構面 』です。


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