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家の老化①~壁がボロボロ

鈴木敏広

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テーマ:家の老化

父の建てた築30年以上の家に行くとお客さんからよくこう言われます。
「壁がボロボロ落ちきて掃除してもキリがない。」

最近は工事している現場を見なくなりましたが、私の住んでいる東三河地方では、土がたくさんあったためか30年程前までは地元の工務店の建てた家はほとんど土壁の家でした。

土壁とは竹や木で作る骨組みに土を塗り、壁を作る工法です。戦後、新しい材料が出てくるまで、ほとんどの日本の家の壁は土壁でした。土でなかったら板(木材)ぐらいでした。

壁がボロボロ落ちるとは、土壁に塗った仕上げ材が、年月とともに接着力が落ちて取れてくることです。

家の老化①

お客さんからこの話を聞くと「それでも、30年の間一度も修理しない、メンテナンス不要な仕上げなんて、他に木材ぐらいしか思いつかないけれど…」と私は思っています。それと同時に、現代の家は30年もの間、土壁のようにメンテナンスがいらないとはならないのではと思っているからです。

※タイトルの「家の老化」は私が作った言葉です。

次回は、『家の老化②~昔の家は』です。

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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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