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コラム
熊本地震で起きたこと、分かったこと⑥~1981年基準と2000年基準の差
2017年2月21日
今回の熊本の地震では、1981年の基準(新耐震)の家もたくさん壊れました。今までの地震(たとえば95年の阪神の地震でも)で1981年の基準を満たす家がこれだけたくさん壊れたことはありませんでした。
②に書いたように、2度目の地震で倒れた家が多かったですから、4月14日の震度7の地震では倒れた家は少なかったことになります。現在の建築基準法の「極めてまれに起きる地震」には耐えた、法律上は満たしたと考えられます。でも、2度目でも倒れてしまえば、使えなくなってしまっては何にもなりません。
被害の多い益城町の2000年基準と1981年基準の被害の差は以下の通りです。
2000年以降の基準の家で
倒壊したのは7棟(2000年の基準の2.2%)
大破したのは12棟(2000年基準の3.8%) でした。
それに比べ、
新耐震基準(1981年改正)の倒壊は76棟(1981年基準の8.7%)
大破は85棟(1981年基準の9.7%) です。
そして、何より被害なしの家は、
2000年基準は196棟(2000年基準の61.4%)
1981年基準は179棟(1981年基準の20.4%)ですから、その差約3倍です。
これだけ差がでているのですから、2000年基準に名前を付けるべきだと私は思います。
次回は、熊本地震で起きたこと、分かったこと⑦~以前のコラムから です。
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