- お電話での
お問い合わせ - 0532-32-4265
コラム
集成材の疑問⑦~余談 下限5%について
2016年4月19日 公開 / 2016年5月9日更新
今回は、余談で無垢材の強度についてです。
最近は、集成材が当たり前のように使われるようになったため耳にしませんが、集成材で作ることが流行り出した頃、集成材で建てている業者が
「集成材の方が無垢材よりも強い」
と宣伝していました。2に書いたように集成材は、強度を決めて作っていますから、本物の木より強くも弱くも作れるというのが本当です。
では、本物の木の強度はどのように決められているのでしょうか?
下の図を見てください。材料実験をすると図のように真ん中が高く両端が低い形になります(このような形を正規分布と言います)。学校のテストでも出来る人と出来ない人が少なく平均点に近い人が多く、普通は同じような形になり、一番高いところあたりが平均値になるわけです。
木材の基準強度は、平均値で決められているのではなく、下限から5%の値(図の矢印のところ)で決まっています。下から5%の値が基準、つまり残り95%は基準強度以上ということになります。下限5%で決められている理由は、節や割れなどがあるため安全率を大きく考えているからです。
集成材が本当の木材よりも強度があると宣伝していた業者が、木材の強度のどこを基準にしているのか分かりませんが、もしも、国が決めている基準強度の1.5倍ならその強度はそれほどでもないことになります。
次回は「集成材の疑問⑧~土台は集成材ではなかった」です
---------1955年以来の信頼と実績--------------
まちの大工さん 鈴木工務店
TEL : 0532-32-4265 FAX : 0532-32-4251
E-mail : machino-daikusan@h3.dion.ne.jp
◆住まいに関することは何でもお気軽にご相談下さい
---------------------------------------------
関連するコラム
- 集成材の疑問⑩~集成材は木材よりも水に弱い? 2016-04-29
- 集成材の疑問⑪~接着剤は大丈夫なのか 2016-05-06
- 集成材の疑問①~集成材とは 2016-03-29
- 集成材の疑問⑤~扱いやすい 2016-04-12
- 集成材の疑問⑥~強度=接着剤の強さ 2016-04-15
コラムのテーマ一覧
- 制度と基準について
- WB工法
- 住宅の変化
- 住まいをつくるとは
- 窓(開口部)について
- 家の構造について
- 住宅の収納
- 建築の保険
- 材料について
- 住宅の工法
- 住宅のエネルギー
- 樋
- 家の老化
- 耐震補強
- 仮設
- 住宅の寿命
- 冬向きの家
- 軒のない家
- 片流れ屋根の家
- 地震
- 尺とメートル
- 見積り
- 金物工法
- 集成材
- 調湿
- 結露
- 木造にこだわる理由
- WB工法を採用して10年
- 階段
- 10年で塗装しないといけない家
- つかさや工事日記
- 耐震診断できない木造住宅
- 危ない吹き抜け
- 訪問販売リフォーム
- リフォームは難しい
- 雨漏り
- 四方山話
- うちのつくり方
- 住宅侵入盗
- WELL珈琲新築工事日記
- リフォームの時代
- 新聞、雑誌等の記事から
- 吹き抜け
- 建築は大工が造ってきたが
カテゴリから記事を探す
鈴木敏広プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。