現在、外国人の方に発給されるビザは何種類あるでしょうか？

こんにちは。「外国人の活躍支援」のKUROFUNE株式会社の倉片です。
先週は熊本県に行きましたが、今週はご縁がありまして岩手県に出張してきます。岩手県でも外国人が活躍できるような環境ができるように支援して行きたいと思います！

自治体や企業での外国人活躍の支援についてご相談がございましたらご連絡ください。
Mail：info@kurofune-inc.jp




突然ですが皆さんにご質問です。
現在、外国人の方に発給されるビザは何種類あるでしょうか？





正解は29種類もあります。意外にも多いですよね！
こちらの画像は法務省の在留資格一覧表を引っ張ってきたものです。
2019年4月に新設された「特定技能ビザ」と合わせて現在は29種類あります。



在留資格一覧表（法務省）

そもそもビザとは何でしょうか？
ビザの正式名称は「査証」と言います。ビザは日本に滞在するのに必要な資格となります。
そのため、何の目的で日本に来たのかによって取得するビザが変わってきます。


この29種類のビザは、就労に制限があるかどうかによって4つのタイプに分けられています。
①身分・地位に基づく在留資格
②就労が認められている在留資格
③就労が認められていない在留資格
④その他
一つずつ細かく解説していきたいと思います。



【①身分・地位に基づく在留資格】
こちらは就労に関して何も制限がないビザとなります。
つまり日本人と同じようにどんな仕事でもできるビザです。
このビザに該当するのは、
A.永住者
B.日本人の配偶者等
C.永住者の配偶者等
D.定住者
の4つが該当します。



A.永住者ビザを取得するには日本に10年以上住んでいることが原則となります。
条件にも書いてあるように日本国の利益に合すると判断されるような方が取得するビザです。
またB.日本人の配偶者等 C.永住者の配偶者等 D.定住者もきちんとした身分が保証された人です。
①身分・地位に基づく在留資格は上記のような厳しい条件を通過しなければならないビザです。

現在【①身分・地位に基づく在留資格】で日本に住んでいる方は約146万人います。
その中で働いている人は約50万人です。
日本で働いている外国人の中では最多となっています。




【②就労が認められている在留資格】
宗教ビザ、報道ビザなど日本で決められた仕事をするために取得する必要があるビザです。
一般には就労ビザと呼ばれています。
このビザに該当する仕事は19種類あります。



その中で特に外国人の方が多く働いているのが2つあります。
A.技術・人文知識・国際業務ビザ（技人国ビザ）
B.技能実習ビザ


A.技人国ビザは高度な仕事をすることができるビザで、単純労働をすることができません。
新卒の日本人が総合職として働くのと同じイメージです。

このビザを取得するには2つの条件があります。
1つ目は学歴要件です。大学を卒業すること、あるいは日本の専門学校を卒業することが要件となっています。
2つ目は学校で勉強してきたことと仕事内容が関連することです。
この2つ目の要件がなかなか厳しく、高度ビザを取得するのに大きなネックとなっています。

例えば、日本人であれば経済学部を卒業してからITエンジニアになること、
あるいは工学部にて機械の研究をしてきたが商社マンとして仕事することは可能です。
しかし外国人にはこれが認められていません。
専門性と関連なしとのことでビザを取得することができません。
あくまでも大学で学んできたことと関連する仕事に就職しなければなりません。

逆に言うと、このビザを取得している方は日本で高度な仕事ができると認められた方であります。
KUROFUNE株式会社がメインで支援しているのもこの方達となります。




B.技能実習ビザは日本で一定期間技能を学んだ後に、
学んだ技術を本国で活かすために日本で就労できるビザとなります。
このビザは単純労働が認められています。
2018年12月末現在、80職種144作業に認められています。



現在【②就労が認められている在留資格】で日本で働いている人は約68万人います。
その中で技人国ビザが約23万人
（専門的・技術的分野のビザまで広げると約28万人）
技能実習ビザが約32万人です。




【③就労が認められていない在留資格】
このビザに該当するのは留学生や技人国のビザを持っている方の家族、
そして旅行客などの短期滞在者です。



近所のコンビニで留学生がアルバイトしているよ。
と思った方もいるのではないでしょうか？
実は留学生と家族滞在ビザは、
資格外申請をすると週28時間の範囲内でアルバイトをすることが認められています。
アルバイトで仕事をしている方のほとんどはどちらかのビザを取得しています。

現在、留学生ビザの方は約34万人、家族滞在ビザの方は約18万人もいます。
留学生のうち資格外活動を取得しているのは約30万人もおり、
外食やコンビニなどのアルバイト産業を支えているのです。




【④その他】
その他は特定活動ビザというビザで一括りとなっていますが、
ワーキングホリデーやインターンシップ、日本の大学/専門学校を卒業した留学生が就職活動するためのビザなど様々な種類のビザがあります。
現在このビザで日本にいる方は約6万人います。



日本にいる外国人は273万人、そして日本で働く外国人は146万人もいます。
特に労働者はこの6年間で2倍も増えています。
これからも外国人労働者は急速に増えてくることが予想されます。


厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめより引用



まずは経営者の方、外国人の方がきちんとしたビザの知識を持ち、適切なビザを取得してほしいと思います。適切なビザについて、そしてビザを取得した外国人が活躍について相談したい方がおりましたら、お気軽にお問い合わせください。