脂肪の種類とハーフボイルドワンダーランド【異所性脂肪対策とは?】山梨 漢方 さわたや薬房
【前回までのあらすじ】春とはいえまだ夜の風が冷たく感じるある夜、僕はいきつけのバーに立ち寄った。いつもなら物思いにふけるはずの時間だが、その日はあることが頭にひっかかり、僕はため息をついた・・・・
僕は5月病なのかもしれない、そうマスターに指摘されて僕はその対策をマスターに尋ねたところ最初に出てきた言葉は意外なものだった。
ゴールデンウィークや休みの日の過ごし方を僕伝えた彼(バーテンダー)は続けて僕に5月病対策を話し始めた・・・・
バーテンダーと僕は、彼の、その小さなバーで向き合っていた。
夜の静けさの中で、彼が僕に微笑みながら話し続ける。
「さて、君が五月病に悩んでいるなら、休みの日の過ごし方に加えて、少しだけ心のリセットが必要だね。
生活習慣という名の魔法を使って、身も心も軽くする方法があるんだ。」
生活習慣という名の魔法・・・彼はバーテンにしてはいささかロマンチストなところがあり、言葉選びにそれがよく現れている。
でも悪い言葉ではない。確かに彼の話を聞くと生活習慣というのは僕らの心もカラダも変えることがでる魔法のようなものかもしれない。
彼はグラスを手に取りながら、静かな声で話を続ける。
「まず最初に、君に教えたいのは、朝の習慣だよ。
とってもシンプルなことなんだけど、それは朝日を浴びること。
たったそれだけで、君の体内時計が整い、心の曇りも晴れ、五感が目覚め、
何より自律神経がリズムを取り戻す。君が疲れを感じるその瞬間に、朝日が君を包んでくれるんだ。」
僕はグラスを見つめながら、彼の言葉を反芻する。確かに、最近は朝が遅くなり、日差しを浴びることも少なくなった。日の出を待つ余裕もなかった。
バーテンダーは続ける。
「それから、次に大事なのは食事だ。
君、朝食を抜くことが多くないか?
朝食は体を起こすためのエンジンなんだ。たとえ簡単なものでも、何か食べるだけで、朝食べるのが苦手なら白湯を飲むだけでも体内時計が動き出し、気分もスッキリする。
もし朝お腹がすかないようだったら、それはそれでちょっと問題で、夜ご飯を食べる時間や内容をちょっと見直したほうが良いかもしれないね。」
「そうだね…最近は忙しすぎて、朝食を取らずに出ていくことが多かった。夜ご飯の内容も適当だったからなぁ・・・」僕は反省しながら答える。
彼は軽くうなずき、続けた。
「次に大切なのは、深呼吸だ。
深呼吸は、君が最も簡単にできる自律神経のケアだ。
吸うときには交感神経、吐くときには副交感神経が優位になる。ゆっくりと吐きながら心の中でリセットしてごらん。
たったそれだけで、君の心も体も落ち着いて、五月病の影響を最小限に抑えることができる。」
僕はバーテンダーの言葉を噛み締めながら、深呼吸を試みる。心が少しだけ軽くなったような気がした。
「そして、歩くこと。朝でも夕方でも、ゆっくりと歩くだけで自律神経が整うんだよ。
君がもし、忙しくて時間がないなら、食後の散歩が効果的だ。歩きながら頭を空っぽにしてみて。自分の足音と呼吸だけに集中すると、不思議と心が軽くなるんだ。」
彼の言葉にうなずきながら、僕はふと、自分が日常の中で気づかずに自分を追い込んでいたことに気づく。
五月病の原因は、環境の変化や気候の影響だけでなく、自分自身の過密な生活がもたらしたものだった。
「最後に、肝の養生を忘れないで。
五月病は、漢方では肝が弱ることが原因だから。
血液を豊かにし、気を巡らせる食事を摂ることが大切なんだよ。」
バーテンダーはちょっと真剣な表情でそう僕に言った。
「赤い食べ物や黒い食べ物、酸味や香りのある食事を意識的に取り入れて、体内から整えていくんだ。」
僕はその言葉に頷き、ひと呼吸置いて言った。
「少し気をつけてみるよ。朝日を浴びて、深呼吸して、歩くことも…自分を見つめ直してみるよ。」
バーテンダーは再び微笑んだ。
「それでいい。すべては、自分の手のひらの中にある。生活習慣を少し見直すだけで、君の心と体は驚くほど軽くなるんだ。」
静かなバーの中で、僕はこれまで気づかなかった自分の習慣を思い返していた。
五月病もだが、自分のカラダを大切にするためにも今日から少しずつ、心地よい習慣を取り入れていこう。
その夜、僕はバーを後にし、少しだけ外に出てみた。
夜空を見上げ、深呼吸をひとつ。
『やれやれ・・・そういえば夜空なんてしばらく見上げていなかった』ロマンチストなバーテンダーのお陰で何もかもが、少しずつ楽に感じられるような気がした。
春にしては肌寒い夜を僕は少し遠回りして帰ることにした。
【解説】五月病は新しい環境変化によるストレスだけでなく、春独特のカラダへの負荷、寒暖差、花粉や黄砂、気圧変化などで自律神経が乱れることが原因です。
自律神経の乱れは大きな声で僕らには教えてくれません。ちょっとした不調、ささやかな、小さな声でその弱りを教えてくれるので、ちょっとした心やカラダの変化に気がついてあげることが大切です。
『春先は自律神経なんてみんな乱れるものだ』そう思って今回消化したご自愛の方法をできることからぜひ取り入れてみてください。
◇X・Instagram・note・さわたや薬房HPなど早川コータの各種コテンツはこちらからhttps://lit.link/kotahayakawa
◇早川コータのさわたや薬房公式LINE◇
番組へのメッセージ&各種お問い合わせメディア出演・執筆&講演依頼などお仕事のご依頼もLINEでお気軽に
日本全国どこからでも漢方相談していただけます。
お薬不要のカウンセリングだけも受付中です。お気軽にお問い合わせください。
http://line.naver.jp/ti/p/@sawataya



