お正月明けに「副鼻腔炎」「ちくのう」が悪化するのはなぜ??~山梨 漢方 沢田屋薬局~
☆献血できない理由で実は多い?【隠れ貧血】とは?
さて、前回は身近なボランティアである献血をするための大きな妨げとなる
『貧血の原因』
についてお伝えしてきました。
その最後に
「検査では貧血でないけれど、血液の状態があまり良くなくて献血当日の検査で献血できない」と言われてしまいやすい
「隠れ貧血」
について触れましたがこれは一体どんな状態なのでしょうか?
多くの方が健康診断等で血液検査をして『貧血』と言われてたら意識して生活習慣を気をつけたりしますよね。
しかし、隠れ貧血の怖いところは血液検査では『異常なし』と出るけれども血液の質が低下していたり、量が少ないことが原因で様々な不調がある状態で、検査結果だけをみるとその原因が『貧血一歩手前』状態だと気が付かないところです。
とくに成長のために血液をたくさん必要とする思春期の子供や、妊娠や出産、月経もピークとなり血液が必要な若い女性に非常にこの『隠れ貧血』が多いのです。
中医学では体全体の調子を見ていくことで『隠れ貧血』をみつけることが出来るのです。
なぜなら中医学はもともと血液検査などなかった時代からある医学。その人のカラダの様子から『血が足りてないな』ということを見つけることに関しては一日の長があるのです。
☆『隠れ貧血チェックリスト』
2つ以上当てはまる方は『隠れ貧血』の可能性あり!
『隠れ貧血チェック』
◆不調症状
冷え性 めまい・たちくらみ 疲れやすい 眠りが浅い むくみ
不安・心配性 疲れ目・視力低下 朝起きれない 日中眠くて仕方ない
◆女性の悩み
生理不順 生理の量が少ない 生理痛 不妊 母乳の出がわるい
産後の不調がある 月経周期で心身の調子が乱れる
PMS(月経前症候群)が酷い
◆美容
顔色のくすみ 目の下のクマ 爪が薄くてわれやすい 抜け毛・枝毛がきになる
乾燥肌 小じわ 肌のハリがない
☆中医学では隠れ貧血のことを『血虚』と言います
『隠れ貧血』チェックリストで2つ以上当てはまる方は中医学的には
『血虚(けっきょ)』
と言われる状態かもしれません。
中医学では血液の量、質の低下した状態を血虚と言いますが、この状態だと仮に献血ができたとしても、カラダへの負担も出やすいので、継続的な献血への応援が難しくなります。
定期的に献血を行うためにも
「隠れ貧血・漢方的血虚対策」
でいつ、何時、どこの献血でもできるような体調にしておきましょう。
そんな血虚ですが、中医学的な考え方だと本当に原因は様々だと考えます。
胃腸が弱くて食べたものからしっかりした血液が作れない方もいれば
中医学では『血を蔵す』と言って血液貯蔵庫の働きのある『肝』がストレスや飲食の不摂生でよわると必要な量を溜め込むことが出来なくて血が不足すことがあります。
中医学の肝は自律神経などとも関係深い場所です。レバー(肝臓)を食べる時、血抜きをしないと食べれませんよね。実際のカラダでも肝臓には血液がたくさん溜め込まれており、血の巡りを大きなつながりがあります。
また、中医学では気を使いすぎたり体力を消耗して気も消耗するとそれを血で補うと考えるので、気づかれ、カラダの疲れも血の不足に繋がります。
原因に合わせた血虚対策が大切です。
☆隠れ貧血〜血虚対策の養生法〜
『隠れ貧血・血虚』から脱出するためにも日頃の養生が大切です。まずは自分がなぜ隠れ貧血なのか?体全体の調子をみながら考えてみましょう。
前の段落でお伝えした血虚の原因が参考になると思います。
ここからは皆さんに日頃の生活のなかでやっていただける『隠れ貧血対策・血虚対策』をご紹介致します。
◆食養生
血虚の食養生は『赤いもの』と『黒いもの』そして『青いもの』です。
赤いものは血液循環をつかさどる『心』を養うと中医学では考えます。レバー、赤みの肉、エビ、プルーン、なつめ、枸杞の実などがおすすめ
黒いものは腎を養います。腎はホルモンバランスと関係深い五臓の一つで、とうぜん血液と繋がり深い場所です。
黒いものは黒ごま、黒豆、黒糖、そしてひじき、昆布、わかめなどの海藻類を積極的に取りましょう。
青いもの、緑のものは先程も登場した『肝』を養います。緑黄色野菜をしっかり取りましょう。
◆生活養生
『隠れ貧血』の生活養生の基本は『冷やさない』お腹、とくに女性はお尻や太ももなど骨盤周りを冷やすと婦人科トラブルの原因にもなります。腹巻き、ひざ掛けなどの活用を。
また、3首と言われる首、手首、足首を冷やさないことも大切。とくに足首は全身の冷えに繋がり血の巡りを悪くします。レッグウォーマーなどを活用しましょう。
冷え対策では食事も大切。冷たいジュースなどはもちろん、カラダの内側を冷やさないようにサラダなどの生野菜、お刺身、冷蔵庫から出して直接食べるヨーグルトなどは極力控えましょう。
(ヨーグルトは食べる分だけ常温で)
睡眠ももちろん大切です。寝ている時に血が生成されると中医学では考えます。しっかりと1日7〜8時間は睡眠時間を確保しましょう。
適度な運動は血の巡りを整えます。ヨガ、ストレッチ、ウォーキングなど1日に20分〜30分程度は軽めの運動をしましょう。もちろん室内でOKです。
今回は定期的に、そして健康的に献血をするために大切な『隠れ貧血』対策を中心にお届けしました。
酷暑で大量発汗する今の時期、血液がたくさん必要な季節で
たっぷりの血液で健康も、美容も、良い状態を維持しましょう。
『女子は血を以て本となす』(女性の健康は血液が基本ですよ)という言葉があります。
たっぷりの血液で元気に毎日を過ごしましょう。
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