自宅で座りっぱなしは要注意!〜今こそ注意したい「エコノミークラス症候群」対策の養生法とは?
〜命を落とすこともあるエコノミークラス症候群とは?〜
☆日常生活の中でも充分に起こりうる症状☆
先月、熊本県を襲った大震災。多くの方が現在も厳しい環境の中で生活をされています。そんな中でマスコミの報道などでご存知の方も多いと思いますが、その予防法や対策が注目された病気の一つに『エコノミークラス症候群』(旅行者血栓症)があります。
耳にしたことがある方も多いと思いますが、震災により自家用車などの車内や狭い空間で過ごす時間が増えたことがエコノミークラス症候群の患者を数多く発生させた原因と言われています。
改めてこの『エコノミークラス症候群』について考えてみたいと思います。エコノミークラス症候群とは、一般的には飛行機など、長時間同じ姿勢で座ったりしているときに注意したい症状です。長時間同じ姿勢で座っていることで、下肢が圧迫されてうっ血状態となり、血栓が生じることにより発症します。
この血栓が肺に詰まってしまうことを「肺塞栓症」と言います。この2つを合わせたモノを「エコノミークラス症候群」と言います。
【飛行機だけじゃない?エコノミークラス症候群】
エコノミークラス症候群と呼ばれるぐらいですから「飛行機でのみ起こる症状」だと思われるかも知りません。しかし、実はエコノミークラス症候群は、飛行機だけではなく、列車旅行など、長時間座席に座って移動する時や、オフィスでのデスクワーク、長時間の会議、劇場・映画館などでも起こると考えられます。
特に、エアコンなどの空調設備の整ったオフィス環境というのは非常に航空機内に似ている環境と言えますから実は日常の中でも起こりうる症状なのです。
エコノミークラス症候群になる原因を見てみましょう。
原因の1つは、航空機内などの乾燥した空間や、低い気圧によって体内の水分が蒸散しやすくなり、血液の粘度が上昇してしまうことにあります。
水分摂取の不足や、アルコール摂取なども脱水傾向を招き、血液粘度(血液中の水分も少なくなり流れにくくなる)上昇のリスクを高めます。
このような状態で長時間座った姿勢により下肢が圧迫され続けると、うっ血を起こし、血栓が生じてしまいます。
これを「深部静脈血栓症」と言います。また、気圧が低い場合は、よりうっ血しやすくなります。生じた血栓は、立ち上がった際などに、血液の流れにのって移動し、肺の細い血管で詰まることで呼吸困難や動悸をひきおこします。これが「肺塞栓症」です。このようにして「旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)」が発症するのです。
次回もエコノミークラス症候群についてお届け致します。
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