3人に一人は『ぢ主』?女性にも多いお悩み『痔』の養生法
前回より2016年最初のコラムで『痔』についてお届けしています。
痔はあらゆる生物の中でも人間だけに与えられた病気と言われています。その理由は一体なんでしょうか?
なぜ人間だけの宿命的な病気なのか?
その答えは、犬や猫といった四足動物の心臓が肛門とほぼおなじ高さにあるのに比べて、直立二足歩行をするヒトのお尻は心臓よりも低い位置にあるため上体の体重が腰や肛門周辺に集中してかかってしまい血管が圧迫されて血流が悪化します。
さらに肛門へ送られた血液は、重力に逆らって心臓に戻るため(下にあるお尻から上にある心臓に戻るということは下から上に上がるので重力に逆らっている)戻りにくく、どうしても肛門部に血液が溜まりがちになってしまいます。これを「うっ血」と呼びます。うっ血が起きると、酸素や栄養が十分に行き渡らないだけでなく、老廃物なども上手に排泄されないため、炎症が起こりやすくなってしまいます。長時間立ちっぱなしや座りっぱなしといった方は、とくにうっ血を起こしやすいので、注意が必要です。
また、ストレスや肉体疲労、肝臓病、便秘、下痢、飲酒、冷え、妊娠や出産も痔を悪化させる要因となります。
肛門部は網の目状に非常に細かく分岐した毛細血管の静脈叢があるので、とくにうっ血を起こしやすい部位となっています。
とくに肛門周辺の門脈循環という血管には他の血管にはついている血液が逆流しないための防止弁がないことが大きく影響しています。
神様はもともと動物の四足歩行しか考えていなかったのでしょうか?(笑)
四足歩行の動物でしたら逆流しようがない門脈循環を人類が二足歩行に進化したために逆流してしまったので、進化の代償友言えるでしょう。
【痔はお尻だけの病気ではなく「血流障害」】
すなわち、ぢはお尻の病気ではなく、全身の弱り(血流障害)が原因なのです。
次回は様々な痔の種類についてお届けします。
痔や蓄膿症は昔から体質を改善しないと病院に行ってその時は改善しても再発しやすい病気の代表と言われています。体質からしっかりと改善したい方はさわたや薬局までお気軽にご相談下さい。
さわたや薬局のHPはこちらから