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伊東久(いとうひさし) / 経営コンサルタント

株式会社おもてなし経営研究所

コラム

「受動的」VS「能動的」~運は引き寄せられる~

2020年12月13日 公開 / 2021年2月4日更新

テーマ:おもてなし経営のすすめ~働きがいを求めて~

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 組織開発人材育成 研修接客 研修

 ”運がいい人も、運が悪い人もいない。運がいいと思う人と、運が悪いと思う人がいるだけだ”
 著作家、中谷彰宏さんの言葉です。この方の書籍で多くのことを学びました。講演会にも行ったことがあります。物事の本質を見極めていつも考えを伝えているので、とても勉強になります。今回は「受動的」と「能動的」の違いについて考えてみたいと思います。

自ら他人に働きかける

 受動的の意味は、「他からの働きかけでするさま」と辞書にあります。反対に能動的の意味は、「自ら他人に働きかけるさま」となります。言葉の意味はそう難しくありませんが、なかなか行動が能動的になっていないと、自身を振り返ることがあります。しっかりと自分で判断し、自分の意見を持って物事を動かすことをしなければなりません。私はコンサルティングの現場で「復唱から共感へ」という言葉をよく使います。相手の言葉を復唱する効果は、特にビジネスや接客の場面で効果的です。ところが、能動的な思考を鍛えようとするなら、復唱から想像できる共感の言葉を使うと良いです。相手の会話の内容について、自分なりの感じ方を言葉にして相手に伝えることです。例えば「今日は10キロもジョギングをしたよ」と相手が言ったとしましょう。これに対し「それは素晴らしい。きっとスッキリした気分でしょうね」と伝えます。素晴らしいという言葉だけではなく、こちらの感想を伝えています。想像力を活かして、走り切った後の気持ちを代弁しています。これをすることにより、相手の「そう思ってくれたのか」という心が動くことになります。これが、能動的な行動・発言による相手への影響力です。いつもより長く走り切ることは、スッキリする気分になれるという、自身の行動がより明確に感じられることにつながります。

解決の糸口を探す

受動的な人の決断力は、「決められない」ではなく「決まるまで待つ」です。決められないということは、何かしら考えていることになります。でも、考えているようで実は、決まるのを待ているのです。待っていれば決まることの成功事例があるのかも知れません。それに代わり能動的な人の決断力は「解決の糸口を探す」です。診る、調べる、読むなどの行為をすることで、何かしら解決できたということが良くあります。私も、研修テキストなどをつくるとき、ネットで情報をあさります。もちろん丸ごとコピーではなく、探すことによって自分なりの新しい思考が生まれていくのです。能動的という単語をネットで調べると、無数のキーワードが出てきます。その中から、自分の思考に合った言葉や考え方を拾っていき、自分のモノにしていくわけです。解決の糸口はたくさんあると思います。

人から頼りにされる

皆さんの周りに「周りから声のかからない人」はいますか?私が企業の一員だったころ、声のかからない人がいました。よく考えてみると、数人いました。「〇〇さんに聞いてみよう」という候補に挙がらないのです。今考えてみると受動的な発言が多かった人だと思っています。何か意見を求めても、他人事のような扱いをされることが良くありました。それに比べ能動的な人には魅力があります。「なるほど」という意見をよく言います。だからどんどん質問をしてみたくなるのです。自分の体験談を多く持っている人なのでしょう。いつしか頼りにされる存在になっていきます。

運を引き寄せる

大リーグで活躍している大谷翔平さんはご存じですね。彼が高校時代に使っていた「マンダラート」という目標管理表をご存じでしょうか。高校生のときから「自分はプロ野球8球団からドラフト1位指名を受ける」という明確な目標を持っていました。その目標達成のために、8つに細分化した指標がありました。

1.「体づくり」
2.「コントロール」
3.「キレ」
4.「スピード160キロ」
5.「変化球」
6.「メンタル」
7.「人間性」
8つ目は「運」です。

 なんと運を目標設定していたのです。この8つの指標をさらに8つに分解し、それぞれに行動目標を掲げてドラフト1位指名を目指していました。

 この「運」の細分化した行動目標は、「ゴミ拾い」「あいさつ」「部屋掃除」「道具を大切にする」「審判さんへの態度」「本を読む」「プラス思考」「応援される人間になる」の8つです。実に、運を自分で引き寄せるための行動を目標にしていたのです。まさに能動的行動で、「運」というものを自分で引き寄せようとしていたのです。運は自分で引き寄せることができるのです。

 私のリーダーシップ研修では、この「マンダラート」を活用して行っています。特に、技術論よりも「人間性」と「運」について行動目標を考えていただいてます。最初は8つ書くのに苦労しますが、時間を与えると少しづつ増えて、最終的にはそれぞれ8つの行動目標を書くことができます。先日のリーダー研修では、「笑顔」「挨拶」「傾聴」などの単純な言葉を書いていましたが、どれも運に巡り合えると自分に言い聞かせて取り組んでいるようです。

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