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大西勝也

健康について一緒に考える心不全治療のプロ

大西勝也(おおにしかつや) / 内科医

大西内科ハートクリニック

コラム

一日3食?小分け?健康を保つ食事の摂り方

2013年11月30日

テーマ:JIJICO

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状糖尿病 予防

一日のカロリー量は男性2300kcal、女性1800kcalを推奨

一日3食?小分け?健康を保つ食事の採り方AKB48の大島優子さんが、一日9食の過食状態にあると11月18日のオフィシャルブログで明かし、話題となりました。健康を保つためには、一日何回、ご飯を食べれば良いのでしょうか?

まず、健康を保つための食事とは、筋肉を維持できて、なおかつ内臓脂肪を落とせるようなものです。内臓脂肪は、お腹がぽっこりするという見た目の問題だけではなく、脂肪肝や糖尿病などを引き起こします。また、動脈硬化、いわゆる体の老化を進めます。内臓脂肪を増やさない、あるいは減らすためには、(1)一日の食事の総カロリー量、(2)食後の血糖や中性脂肪の上昇、(3)体の代謝、を頭に入れて食事を摂ると良いでしょう。健康を保つための総カロリー量は、あまり運動をしない30~50歳代の男性であれば2300kcal、女性であれば1800kcalが推奨されます。カロリー換算表は簡単に手に入りますので、眺めるでも参考になります。

食事を極端に減らすと痩せにくい体に。小分けダイエットは効果的

一日の食事の回数が少なければ痩せられるような印象を抱きますが、食事を極端に減らすと体の代謝が低下し、カロリーを消費してくれる筋肉が減ります。また、食後に急激に血糖や中性脂肪が上がるため、かえって痩せにくくなったり、脂肪肝や糖尿病のリスクを高めてしまいます。

朝食を抜く人が多いですが、朝はエネルギー消費が最も高くなる時間帯です。朝はたくさん食べても太りにくく、朝、昼、夕の順に摂取カロリーを落としていくことが望ましいでしょう。最近、朝、昼、夕食の間にお腹がすいたら間食をするという「小分けダイエット」が提唱されています。適度に間食することにより、空腹感が満たされ、それぞれの食事の量が減り、急激な血糖や中性脂肪の上昇が抑えられる効果があります。同時に、食べることで体の代謝が上がるため、健康に痩せることもできます。

約20% kcal減が目安。小分けでもドカ食いはNG

ただし、気をつけたいのは、小分けにしたからといって、当然、何でも好きなだけ食べて良いわけではありません。一日の総カロリーを適正に調整することが重要です。健康を保ちたいのであれば、約20% kcalを減らして、男性1840 kcal、女性1440 kcalを目安にしてください。間食は野菜など、カロリーがほとんどないものが良いでしょう。可能であれば、食後運動も取り入れてみてください。

「ドカ食いを減らして食後に血糖や中性脂肪を増やさない」「体の代謝の高い朝にカロリーを多めに摂る」など、一日のカロリーを計算した上で、自分に合った方法でバランスのとれた食事を心がけましょう。

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