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コラム
この秋に気をつけたい子どもの感染症
2013年9月2日
院長のJIJICOのコラムから転載。
まだ油断できない手足口病。髄膜炎を起こす可能性も
この秋に気をつけたい子どもの感染症昨年から今年にかけて、風疹が大流行したのは記憶に新しいところです。この秋、どのような感染症が流行するのでしょうか?
まず、気をつけたいのは手足口病です。感染症発生動向調査の最新号 (8/5-8/11)によるとピークは超えましたが、いまだその数は過去5年間で最も多く、油断はできません。2~5mmくらいの水ぶくれ(水疱)が、ほっぺた、唇の裏、手のひら、足の裏、足の甲を中心に出現し、軽い発熱が生じることもあります。乳幼児がかかりやすいですが、保護者を中心に大人にも感染します。自然に治りますが、髄膜炎などを起こすこともありますので、ぐったりとしてきたら要注意です。
重症化する恐れもあるRSウイルス
これから注意しなくてはいけないのは「RSウイルス感染症」でしょう。RSウイルス感染症とは、呼吸器の感染症です。例年は冬に増加するウイルスで、主に1歳以下の乳幼児に感染します。大人が感染しても風邪症状程度で問題にならない場合がほとんどですが、乳幼児では気管支炎や細気管支炎を引き起こし、咳が出たあと、ぜいぜいした音が聞こえます。入院が必要な場合も稀(まれ)ではありません。
マスクだけでは不十分。うがいと手洗いの徹底を
感染症は、症状が出た日にだけ他者に感染するわけではありません。手足口病やRSウイルス感染症では、2~5日間ウイルスにかかっても症状が出ない期間(潜伏期間)がありますので、それらの感染症にかかった人と接触した場合は、その後1週間くらいは注意が必要です。また、RSウイルスは症状消失後も1~2週間感染力を持つ可能性がありますので、感染を広げないように外出を控えるなどの対策をしてください。
すべての感染症の予防は、うがいと手洗いに尽きます。「マスクさえしておけばいい」と考える人も少なくありませんが、市販のマスクだけに頼った感染予防は不十分です。うがいと手洗いの習慣を大人が率先して子どもたちに教えてあげるようにしてください。
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