コラム
短い杖で
2013年4月5日
本日訪問のAさん(82歳女性、要支援2、一人暮らし)
少し足腰が弱ってきてはいるが、日常生活は、ほぼなんでも一人でこなしている。
ベッドからの起き上がり、立ち上がりの補助として、手すりをレンタル中。
風呂椅子(フツーの丸い穴の開いた高さ20cmぐらいの)から立ち上がるのが
だんだんしんどくなってきたそう。
介護保険では、一割負担で入浴補助用具の購入も、
手すりの取付などの住宅改修もできると聞いているけれど、
まだ、ちょっと立ち上がりにくいだけで、そこまで必要なわけではない・・・
なんか、支えるモンがあったら、立てる・・・
そうや、杖を使おう・・・
(もらいモンの杖が、5・6本もあるし・・・)
ということで、木製の杖を切って、
その風呂椅子から立つときに支えやすい長さの52cmにしたそう。
ベランダで、踏み台にのせて、のこぎり引いて・・・
どれぐらいの長さがいいのかわからんから、
ちょっとずつ切っては合わせてみて・・・を何度も繰り返してできあがった
と、見せていただいた。
確かに、その椅子から立ち上がるには、ちょうどいい。
ちょっと支えられたら・・・ぐらいなら、十分すぎるぐらい役に立つ。
「誰もおらへんねんから、一人でせなしゃぁない」
「ずっと、なんでも自分で工夫してやってきた」
「だんだん出来んようになってきたけど、まだ、杖切るぐらいはできる」
「あられもないカッコしてやけどな・・・」
「誰もみてへんし・・・」と、笑ってはる。
いやいや、もっともっと若いモンでも、(若いとなおさらか?)
今は、なかなか自分でノコギリ引くことまではしない。
「工夫する」ことと、「自分でやる」こと。
長年のその積み重ね。
Aさん、素敵デス!
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