マイベストプロ神戸
坂部智子

介護サービスのプロ

坂部智子(さかべともこ)

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

コラム

独居世帯

2011年7月2日

テーマ:仕事のはなし

コラムカテゴリ:医療・病院

先日の国勢調査の抽出速報によると、
1人暮らし世帯の総世帯数に占める割合が3割を超えたとのこと。
高齢者だけでなく、未婚の若年層が増加したことも原因・・・とある。

65歳以上の15.6%にあたる457万7千人が1人暮らしで、前回より70万人増加。

ちょうど訪問したお家も、3件立て続けで女性の一人暮らし世帯だった。
80代~90代。

要介護度は低く、受けている介護サービスも少ない。
立ち上がり補助用の手すりのレンタル、
週2回の訪問介護または、通所介護 ぐらい。

共通していたのが、いずれも、
「なんでもちゃっちゃと、自分でやらな気が済まへん」ということ。
さらに、
ここ最近に3人ともが、室内、外出先などで転倒してはる(何度も)。
(お一人は、腕を骨折してしまっていた・・・)

気は走るけど、動作がついてこない。
しかし、ゆっくりしたり、ほっとくことは「気が済まへん」・・・・
「何でも自分でしてきたのに・・・」、「(できない自分が)イヤになる・・・・」
と、おっしゃる。

私の様なぐうたらモノは、ただただ恐れ入る。

体力的な衰えや物忘れなどは、歳をとれば自然なこと。
そのピッシリシャッキリが、しんどくさせるのでは、とも思う。

けれど、「無理はイケマセン」とか、「ほっとかなアキマセン(アカン)」というのは、
なかなか受け取ってもらえない(筋金入りのピッシリシャッキリなので)。

ここで、便利な関西弁が登場。
「しんどいときは、たまには堪忍したって下さい」と言ってみる。

誰か他人のことを許すという意味ではなくて
自分で自分を許すということ。

人に謝る時にも、「堪忍して~な」ではなくて、「堪忍したって~な」と使うことで、
どこか、自分を突き放すような、(ちゃっかり)第三者的な位置から伝えるというような
表現が関西弁ではあるけれど、この場合は、ちょうどそんな感じ。

しゃっきりできない自分がはがゆいけれど、まあたまにはいいか~と
後ろめたさと 照れごまかしで
「堪忍したって~な」→「堪忍したろ」と自分を丸めこむ。

「そやな~、しんどいときはな~」と、3人は笑って下さった。

実際、無理してこけたら痛いし、
打ちどころやら悪かったら・・・と、悪い心配はいくらでもできるし。

歳をとること、
一人で暮らすこと、
日々、出会う方々の姿からたくさん学ぶ。
自分が伝えることが、何かの役に立つ・・・などとはそうそう思えないけれど
でも、また次も、笑って会いたいと思うから。

半年先の次回が、もう二度とないことが 最近多い。

この記事を書いたプロ

坂部智子

介護サービスのプロ

坂部智子(神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ)

Share

関連するコラム

坂部智子プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
078-647-3152

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

坂部智子

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

担当坂部智子(さかべともこ)

地図・アクセス

坂部智子プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ神戸
  3. 兵庫の医療・病院
  4. 兵庫の介護・福祉
  5. 坂部智子
  6. コラム一覧
  7. 独居世帯

© My Best Pro