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大きく振れば飛ぶというものではありません

2018年6月26日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:スウィングの分析

コラムカテゴリ:スクール・習い事

大きく振れば飛ぶというものではありません。
スウィングを直す時と直さない時(直せば飛距離が伸びる場合)

皆さんが『レッスンを受けてみようかな?』と考えるのは、どんな時でしょうか?
おそらく『全然上手くならない』とか、『自分で頑張ってみてはいるが、望むような成果が得られない』とか、『スウィングがおかしくなって、めちゃくちゃになっている』などではないでしょうか?
オーシャンゴルフアカデミーにも、様々な悩みを抱えた方たちがおいでになります。
そんな中で、『自分のスウィングがきれいじゃないから直したい』と来られる方もあります。
そんな時、私には直す場合と直さない場合があります。

まず直す場合ですが、これは『スウィングが悪くて、いい球が打てていない』時です。
こんな場合は、綺麗かどうか?に関わらず、直さないといけないでしょう。
では直さないのはどんな場合か?
それは『雑誌などに載っているプロみたいなきれいなスウィングではないけれども、いい球が打てている』時です。
『いい球が打てているときは、スウィングをいじってはいけない』
これはインストラクターにとっての鉄則です。
いい球が打てているということは、見た目にエラーがあっても、その方なりの選択をして修正できているということだからです。
悪い言い方をすれば、エラーをエラーで打ち消しているとも言えます。
では何故その最初のエラーを直さないのか?
それは人間の肉体に例えてみればわかりやすいと思います。
完全に左右対称で、右も左も全く寸法。左右の動きが対称にできる。
そんな人はいないと思います。
つまり、ほとんどの人が左右非対称で、何らかのバラつきを持っているはずなのです。
でも日常生活には何らの不便を感じていない。
これは、例えば右手の方が長いという特徴のある方は、バランスが取れるように無意識に調整して使っているからです。
では右が長いのだから、長いように使いなさいと矯正したらどうなるでしょうか?
たちまち日常生活に支障が出てしまうでしょう。
このように、ささいな、あるいは無意識に修正できているエラーは、不ぞろいだからと言って一概に矯正してしまうと、却って良くない結果をもたらしがちです。
いわば『健康な人に薬を飲ませる』ようなものです。

では、いい球が打てていれば、どんな場合でも直さないでいいのか?といえば、必ずしもそうとは言い切れません。
それは『自分ではいい球だと思っていても、プロの目から見た場合、チョッとした狂いを直せば、もっと良くなるなと思った時』です。
ご自身では7番アイアンで130ヤード出ていれば満足と思っていても、プロの目で見た時に、身体的特徴に関わらない範囲で少し直せば140ヤードまで伸びるな?と感じたら、その場合は生徒さんと相談して直すこともあります。
言ってみれば、健康な人でも健康補助食品(サプリメント)を援用するようなものです。
少しビタミンCを足してあげるとか、鉄分を補ってあげるとか。
そういった感覚でとらえて頂けば分かりやすいでしょう。
そんな中で一番多いのが『大きく上げればもっと飛ぶだろう』という誤解です。
確かにスウィングアークが大きくなれば、遠心力も増して飛ぶように思います。
しかし、振りかぶりすぎると戻す動作に無駄が多くなって、却って飛ばないことが多いのです。
これが130ヤードで満足している方も、スウィングを直せば140ヤード飛ぶようになる典型です。
皆さんも慣性モーメントという言葉を聞かれたことがあると思います。
もし自分自身で10のところまでテイクバックを上げたとしたら、慣性モーメントで13~14くらいのところまで引っ張られてしまいます。
そうすると戻すのに3~4の力を必要としますから、実際に使えるのは6~7のパワーしかないということになります。
かなり大雑把なたとえですが、イメージはつかんでいただけると思います(笑)
また振り戻しの幅が大きいため、タイミングも狂いやすくなってしまいます。
ではどうすればいいのか?
簡単に言ってしまえば、テイクバックを上げるのを6~7でやめ、あとは慣性モーメントで上がってゆくだけにすればいいのです。
ここで大切なのは、上げるのを『やめる』のであって、『トップまで行ってとめる』のではないということです。
とめようとすると、ヘッドは慣性モーメントでまだ行こうとするのに、グリップ側は引っ張られてしまいますから、下手をするとシャンクになりかねません。
この部分については、以前のコラム『突然のシャンクで悩んだら』をご参照ください。
では具体的に『やめる』にはどうしたらいいのでしょうか?
人それぞれですが、代表的な例を挙げれば『腰から胸の間あたりをトップと思い、手(グリップ)をそこまで上げたら力を抜く』ことです。
肩まで上げると、行き過ぎです。
要は左肩が右の股関節の上まで来ていれば、そこでトップは完成です。
手の位置は肩の高さでぜんぜん構いません。
逆にトップの位置が低ければ、切り返しの時間も短くなりインパクトに力を入れることができます。
もちろんスウィングは、この1タイプだけではありませんからこれが全てではありません。
ただ、『大きく振っているのに飛ばない』と感じている方には大変有効だと思います。

皆さんは、ご自身のスウィングに満足しておられますか?
どんな小さなことでもいいですよ。
悩まれたらオーシャンゴルフアカデミーにお越しください。
きっと解決の糸口がつかめると思いますよ。

この記事を書いたプロ

深田洋史

ゴルフレッスン&クラフトのプロ

深田洋史(Craftsman Golf Shop Ocean CLUB)

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