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コラム
省エネ基準は検証しなくていいのか④~日本の地形を考えると
2023年8月1日
北海道と青森以南の日本は、主に夏に太平洋の気候を受ける太平洋側と冬に大陸の気候の影響を受ける日本海側では気候が違います。本州の中央に山脈が連なっているために冬に大陸の寒気が直接太平洋側に来ないし、夏に太平洋側の暖気が直接日本海側にはいきません。
前回書きましたが、日本でドイツのような高気密高断熱でいいのは北海道と青森だけではないでしょうか。私も太平洋側に住んでいますが、冬は晴天が続きます。雪はほとんど降りませんし雨も少ない、冒頭に書いたように、大陸からくる雪は中央の山でなくなってしまうためです。冷たい風だけが吹きます。外はその風で寒いのですが、晴天の日は開口部から入る太陽光のおかげでかなり温度が上がります。
ですから太平洋側の地域では、天気のいい日の太陽光を室内に取り込み、上がった温度を維持すれば省エネになるはずです。中には、天気の悪い日は窓が小さい方と暖房が効いて有利だろうと考える方がいるとは思いますが、窓が小さければ太陽光は期待できなくなり晴天の日でも暖房に頼るのではないでしょうか。
晴天の日が多いのなら、太陽エネルギーは費用は掛かりませんから、多い晴天の日合わせて家を作った方が合理的だと思います。
東京とベルリンを比べると大きく違うのは湿度です(北海道は雪が降るため冬の湿度は高く、東京と20%も違います)。湿度が低いとより寒く感じますから、冬に室内の湿度を上げても大丈夫な工法が太平洋側には向いていると思います。
次回は、『省エネ基準は検証しなくていいのか⑤~冬以外を考えないでいいのか』です。
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