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コラム
住宅の健康⑤~ドイツを手本にする不思議 その1
2021年8月3日
本の冒頭からお手本はドイツと書かれていました。私はコラムで度々書いてきましたが、気候の違うドイツやイギリスと同じ方法ではダメだと思っています。今回と次回はベルリンと東京の比較です。
下の図は、ベルリンと東京のクリモグラフです。
クリモグラフとは、気温と湿度の関係をグラフにしたものです。図中の数字は月を表しています。グラフは温度を縦、湿度を横に各月ごとに記入し12ヶ月を結んだグラフです。
ベルリンと東京のグラフをみてください。まず、グラフの形が全く違います。東京は1月から7月に右肩上がりに、ベルリンは1月から7月に左上がりになっています。これからわかることは、東京は夏に温度湿度ともに高く、冬は温度湿度ともに低いこと、ベルリンは夏も冬も東京より気温は少し低いですが、夏は湿度が低く冬は湿度が高く、東京都と逆になっています。
人は気温が低いときに湿度が高いと暖かく感じ、気温が高いときに湿度が低いと涼しく感じます。つまり、東京の夏は温度だけでなく湿度も高いためより暑く感じ、冬は気温も湿度も低いためにより寒く感じます。ですから、グラフを見る限りベルリンの夏は気温が高くても湿度が低いため、冬も気温は東京よりは低いけれど高湿なため東京よりも生活するには条件がよいことになります。
次回は、『住宅の健康⑥~ドイツを手本にする不思議 その2』です。
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