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鈴木敏広

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広(すずきとしひろ) / 一級建築士

まちの大工さん 鈴木工務店

コラム

住宅の収納について家⑧~収納の奥行き

2019年6月14日

テーマ:住宅の収納

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラム②に書いた押入の奥行きはほとんど約78㎝でした。開口幅は違っても奥行きはほとんど同じでした。なぜ奥行きは一つだったのかは、家の間取りの基本が柱芯~柱芯が91㎝(三尺)だったからです(91㎝から柱の太さ12㎝を引き算すると押入れの奥行きは約78㎝になります)。間取りの基本寸法から決まった寸法だったのです。

収納から考えると服を収納するのなら奥行きは60㎝、小物を収納するのなら奥行き45㎝が最適です。仮にウオークインクローゼットの通路を80㎝、両側に服を掛けるとすると
60㎝+80㎝+60㎝=200㎝となります。
これに柱の太さを足すと柱芯~柱芯で約212㎝となります。柱芯~柱芯91㎝×3=273㎝(一間半)ですから、210㎝引くと63㎝余ります。


収納について⑧-2

基準の91㎝の寸法には合わないのです。当然、合わないことが間取りにも表れてきます。③に書いた広告のニの字のウオークインクローゼットは下図のようで、廊下側に小物入れのクローゼットが付いています。下図のウオークインクローゼットは塗りつぶした部分が壁です。たたみ3帖の面積なのに壁がたくさんあることになり、⑦に書いたように重いクローゼットが、LDKの上にあることになります。


収納について⑧-1

収納を優先した寸法は、⑦に書いたように家の強度(直下率の事など)から考えると合わないのです。②の押入れの奥行きが収納には合わない80㎝なのは理由があるのです。

もちろん、他の家のウオークインクローゼットの寸法がこの広告の家と同じとは限りませんが、直下率も考えて収納建材のカタログなどを見ると奥行き45㎝、60㎝の収納が多いようです。

①に書いた私がウオークインクローゼットを設計しない理由は、収納の寸法が家の寸法に合わないためです。

次回は、『』です。


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