家の老化⑫~下地材が傷む
②に書いたように土壁は仕上がるまでにその都度、乾燥期間がいります。乾くまでの間は他の工事はできません。乾燥期間の分だけ時間がかるのです。このような乾燥期間がいる工法を湿式工法と言います。
それに対して、乾燥期間を必要としない材料で工事する工法を乾式工法と言います。現代の家はほとんど乾式工法で作られています。
左官工事や塗装工事は湿式工事の代表格です。基礎工事のようにコンクリートを扱う工事、内装の壁紙を貼る工事などものりが乾く時間が必要です。
以前は和室の壁は左官職人の腕の見せ所で、上手な職人が塗ると柱のチリ(土壁と柱の境)が真っ直ぐ通り、鏝(こて)のムラ(鏝の跡が分かること)もなく、塗り終えたばかりの壁は水をたっぷり含んでいるため光って見えます。
しかし、現代は和室も壁紙を貼って仕上げ、壁は塗りません(私の工務店では土壁下地ではありませんが、今でも左官仕上げです)。
新築現場では塗装工事も塗装済みのサイディングなどで減り、玄関の土間タイル以外はほとんど乾式工法です。
次回は、『家の老化⑥~現代の家の材料は』です。
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