元気な老夫婦
私たち見学者は、孤篷庵の本堂の裏、いわゆる勝手口から入ってきましたが、本当は前庭の東にある唐門から入ってきます。私の想像ですが、唐門をくぐるとこの桧がはお出迎えする花のように目に入り、かつ、前庭全体が見えないように配置されているようです。当時の人が、弧蓬庵を訪ねるとボタンに似せた桧を見てから、本堂に上がると海を表す庭の広がりを見て、その先に(今は見えませんが)船岡山が舟のように見えるという配置と思われます。
京都にはたくさんの庭がありますが、昔は見えた借景はほとんど見えません。円通寺ぐらいでしょうか、昔と同じような借景が見られるのは…。ほとんどのお寺では、高いビルなどで本来の借景が見えないため背の高い大きな木で隠しています。庭からビルが見えるよりもその方が良いというわけです。
本来の庭からの景色が見られないのは本当に残念です。
次回は「孤篷庵を訪ねて2015-4~二つの庭」です
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