WB工法を採用して10年 その10~2004年7月、長野へ
高気密高断熱の家がつくられるようになった頃、透湿防水シートが使われるようになりました。
透湿防水シートとは、その名の通り水は通さないが湿気(空気中の水蒸気)は通す便利な材料です。
このシートを張れば、雨は入ってこないため、外壁に通気層をつくっておけば、壁の中に入ってきた水蒸気はシートを通って排出されるので、内部結露しにくくなるのです。しかし、透湿防水シートは万能ではありません。
”湿気”は通すからです。
寒い地域だけでなく、省エネのために暖かい地方でも性能のよい断熱材を入れ、夏は冷房をいれて室内を低温低湿にして快適に過ごすようになりました。日本の夏は高温多湿、外気の温度湿度共に高い気候です。冷房を入れた室内の空気は、外気より低温低湿となったのです。
空気中の水蒸気が外壁の通気層から壁の中に侵入し(湿気は透湿防水シートは防ぐことができないから)、冷房の効いた冷たい内壁(内壁側には防湿シートがあるため水蒸気は内壁を通過できない)にあたると結露することがあります。これを逆転結露を言います。逆転結露は、暖かい地方の高断熱の家に起きやすい現象です。
このように、省エネのために高性能な断熱材を使用すると外と内の温度差が大きくなり、結露する可能性が増します。
次回は、『WB工法を採用して10年 その6 ~高気密高断熱の疑問』です。
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