次男から努力の意味を教わりました。
こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。
これからの時代を生きる子ども達に求められる力とは何か?
皆さんは「VUCA(ブーカ)時代」という言葉をご存知ですか?
Volatility:不安定さ、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性の頭文字を取ってつくられた造語で、社会がものすごい勢いで変化し、将来の予測が困難になっている現代を表す言葉です。AI(人工知能)の進化で今後10年から20年の間に今ある仕事の半分が自動化されて無くなってしまうとか、子ども達の65%(3人に2人)が今は存在していない職業に就く可能性が高いとも言われており、まさにこれからVUCAな時代へと突入していくことでしょう。私達が育った頃は、「終身雇用」や「年功序列」という制度があり、世間一般的に良いと言われているレールに乗っていればある程度は安泰という正解のある時代でした。ところが、そのような社会の前提は崩壊し、将来の予測が困難なVUCAで正解のない時代となったのです。これからは、指示されたことを確実に実行できる人よりも、自ら考え行動できる人や新たな価値を創造できる人が求められるようになるでしょう。
このような時代を生きる子ども達に求められる力とは一体何なのでしょうか?
2万人の日本人を対象としたある調査で、興味深い結果が出ています。それは、所得や学歴よりも自己決定、つまり「大事なことを自分で決めたか否か」が幸福を左右する大きな要因だったのです。人生の帰路において自己決定した人ほど幸福度が高いというこのデータは、私自身の経験から考えても納得できます。幸せな人生とは自己決定した人生であると言えるでしょう。お金持ちになることや、良い大学に行くことよりも、大事なことを自己決定することの方が幸せに生きられるのですね。
それでは将来的に自己決定をするために、子ども達が今身につけておくべき力とは何か?自己決定をするためには「自分のやりたいこと」や「自分が好きなこと」を分かっている必要があります。そのために子どもの頃から自分のやりたいことを自ら考え、選び、探求していくことが大事になるでしょう。考察・選択・探求という経験が自己決定力を育むのです。だからみんなのおうちは、主体を子ども達に預けています。「教えない・導かない・変えようとしない」というキャッチフレーズのもと、自ら考え、選び、探求していく環境作りに努めているのです。
さらにもう一つ、自己決定をするために不可欠な要素があります。それは「自分は自分のままでいい」という自己肯定感(自己受容感)が育まれていること。この自己肯定感(自己受容感)こそが意欲の源泉なのです。逆に言うと、自己否定があるうちは意欲など湧いてきません。当然、自己決定することも困難となるでしょう。ですからみんなのおうちは、子ども達の自己肯定感を育むことを第一義の目的としているのです。
知識を詰め込む従来型の受け身教育だけでは、VUCAな時代に対応できなくなるのは明白です。これからの時代に求められる力とは自己決定力。子ども達が将来、自分の好きなこと・得意なこと・やりたいことを見つけて、人生を自己決定できるように、今のうちから考察・選択・探求という経験を重ねながら、自己肯定感(自己受容感)を育んでいくことが肝要だと思っています。
本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。