マイベストプロ東京
安達昌人

POP広告の実習指導が好評の商業コンサルタント

安達昌人(あだちまさと) / 商品企画

東京販促実践研究所

コラム

POP広告はキャッチコピーが決め手!!

2013年12月26日 公開 / 2014年7月31日更新

テーマ:POP広告のキャッチコピーをつくる

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 広告 マーケティング広告 種類POP広告

 POP広告作成する際には、魅せるデザイン効果とともに、訴える文案、とりわけ、キャッもチコピーが肝心です。売場でよく見かけるのは「店長お奨め」「この秋のイチオシ」「当店一番の人気」「こだわりの品」など。これまで、繰り返し使われて来て、今では説得力の半減している言葉です。広告文案の本来の役割は、商品などの情報を伝えることですが、しかし、より効果的にメッセージするには一ひねりの語り口が必要。日本には平安朝の和歌の掛詞(かけことば)から、江戸時代の戯作調、川柳にいたるまで、脈々と受け継がられた言葉遊びの歴史があります。そうした言い回しの作法を、売り場の広告物に活用してみませんか。

【1】「良い調子型・ハイテンション型」。気分を盛り上げる言葉を使用。ここでは「やったぜ!ブラボー!大拍手!」と、調子よくお祝いの言葉を並べています。


【2】「定義型・証言型」。「○○は、××です」と、言い切る手法が定義型。コピーは多かれ少なかれ、証言といえます。もちろん、データの根拠がなければいけません。「ミセスが3人集まればティータイムの始まりです」など、数字はキャッチコピーの強力な小道具。「お花を10種類知っていれば、あなたはガーデニング通(園芸)」は、優越感くすぐり型。


【3】「提案型・親愛型」。○○をしませんか、と語りかけるもの。「この春、一歩踏み出しませんか(靴売り場)」など、親しげに、ふれあい性ある呼びかけがポイントです。

【4】反復型・リフレイン型」。韻を踏んでリズミカルに語ります。「ひらめいて、きらめいて」は「脚韻」。「気取らぬセーター、気取り屋パパへ」などは「頭韻」です。洋菓子店の「当店のマロングラッセ、召しまっせ」などは、ユーモラスな脚韻の手法。


【5】「文学型・詩情型」。ロマンを感じさせる抒情的手法です。人は誰でも、詩的な言葉に惹かれます。


【6】「擬人化型・活写型」。実際には、太陽が輝いているのですが、アウトドアにすり替えています。「キラキラ」などの擬態語・擬音語はキャッチコピーでは頻繁に登場。


【7】「誇張型・デフォルメ型」。デフォルメ(仏)とは、自然の形を変形して造形する美術用語。運動会用の食品売り場で「晴天がドキドキするような声援です」。晴天がドキドキするはずがありません。「晴天」と「声援」の掛詞(語呂合わせ)。

【8】「パロディ型・借用型」。「秋深し隣は何を聴く人ぞ(音楽CD)」など、著名な文芸を借用する例もあります。同工異曲で「天高く、旨きもの恋うる秋(食品)」、「我輩は、ぐっすり睡眠党である(枕)」など。

【9】「掛詞型」。ビールのコマーシャルに「のどが、なるほど」とあるのは、旨さの納得と、「喉が鳴る」の掛詞。「あなたのクラスで始めませんか(英会話教室)」は、各種クラスを訴えて、あなたのレベルに掛けています。

【10】「造語型」。「近江の海 夕波千鳥 汝が鳴けば 心もしにのにいにしへ思ほゆ」(万葉集266)の「夕波千鳥」は、柿本人麻呂の造語です。「万緑の中や吾子の歯生え初むる」(中村草田男)の「万緑」は草田男の造った季語。現代の売場では「EYE愁漂う季節です(めがね)」は、語呂合わせの造語。「風が変わった、プライスが変わった、熱帯性低価格」なども、語呂合わせの新造語です。

◆ キャッチコピーの作法としては、他にさまざまなテクニックがあります。
「小さな☓☓に大きな☓☓」など、コントラストの「対比型」。「ユーモア型」「宣言型」「換語型」など、いろいろ。といったように、売り場には言葉の遊び心が活かされて良いでしょう。

この記事を書いたプロ

安達昌人

POP広告の実習指導が好評の商業コンサルタント

安達昌人(東京販促実践研究所)

Share

安達昌人プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
03-5809-5493

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

安達昌人

東京販促実践研究所

担当安達昌人(あだちまさと)

地図・アクセス

安達昌人のソーシャルメディア

facebook
Facebook
  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ東京
  3. 東京のビジネス
  4. 東京の販促・プロモーション
  5. 安達昌人
  6. コラム一覧
  7. POP広告はキャッチコピーが決め手!!

© My Best Pro