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安達昌人

POP広告の実習指導が好評の商業コンサルタント

安達昌人(あだちまさと) / 商品企画

東京販促実践研究所

コラム

POPを活かしてディスプレイ実習

2020年7月7日 公開 / 2020年7月29日更新

テーマ:POPで商品性をアピール

コラムカテゴリ:ビジネス

陳列/ディスプレイのスキルを高め、商品&お店をもっとアピール

お店には、常に「活き」「意気」「粋(いき)」の売場づくりが肝心です。そのためには、主役となる商品を、お客様にいかに魅力的に、効果的に見せるかが大切で、それがディスプレイであり、その訴求に力を添えるのがPOP広告です。すなわち、ディスプレイは、売り場の販売成果を高める最も有効な販促の手段と言えます。ディスプレイの実際は、ひとつの目的意識をもった展示として、空間造形や立体構成により、商品(商品群)を心理的、印象的に訴えます。今日の考え方では、私たちの生活の中で商品の関わりかたをイメージして、生活シーンのディスプレイ、ライフスタイルのディスプレイというように、情報表現を主体としています。ヴィジュアル・マーチャンダイジング(V.M.D)は、そうした自店の提案する商品意図、販売意図にもとづいたストーリー展開を、視覚的に訴求することを主眼として計画されたディスプレイといえます。この売上に結びつく陳列/ディスプレイ&POP広告のスキルをUPして、お店の四季折々の商戦の展開に活かしませんか!(この項では、お店のスタッフによるグループ実習例を紹介します。)

まずグループで話し合ってプランを作成

ここでは、共同(3~6人)で実習し、一つのディスプレイを構成します。今日のお客様(年代別、生活スタイル別など)の動向は? 特に地域客の傾向は? どんな商品を、いつ、どんなテーマで訴えるか、店頭・店内のどの場所に、どのようにディスプレイするか、だれが何を担当するかなどのおよそのプランを、ベストコミュニケーションで話し合います。



ディスプレイのプランニング表にまとめます

ディスカッションの際のプランニング表の一例です。4T(テーマ、ターゲット、タイミング、テイスト)の条件を踏まえて、プランニング。準備された装飾小物類を考慮して、どんな構成にするかをラフスケッチしてみるのも効果的です。



陳列の基本の要素について、あらかじめ学習(1)

いわゆる「有効陳列範囲(見やすく触れやすい高さ)」、「ゴールデンライン(またはゴールデンゾーン)」の知識などを学習。一つのアイテムを縦割り陳列とした場合、最も売れ筋商品をゴールデンラインに配置します。また、商品のフェースが良く目に入るように、棚板を傾斜させなどの仕組みを図ります。



陳列の基本の要素について、あらかじめ学習(2)

次いで、ディスプレイのパターンなどの知識を学習。いわゆる「三角型構成(トライアングル)」、その他の立体構成の手法など。三角型は富士山のような安定感とともに、後列の商品も良く視野に入るように高く持ち上げ、量感も演出します。頂点をずらせて不等辺三角型とする場合も多く、また逆三角型にして、躍動感を演出する例もあります。



ディスプレイの飾りつけに取り掛かります(Aグループ)

ここでは、文具店(書店兼業)のディスプレイの例。壁面とテーブルを利用して作業に入ります。後列を補助台などで高くして、背面から前面にかけて布を垂らし、視覚効果を計算して商品を展示していきます。



「夏を楽しもう」ディスプレイの完成

高さに変化を持たせた2つの頂点のトライアングルによるダイナミックな構成。リズム感と、左から右へ流れるような演出。水色と黄色の布のコントラストと、布のヒダづくりにも配慮。商品を目に入りやすく展示し、中央上部の手描きPOPで訴求しています。




ディスプレイの飾りつけ進行中(Bグループ)

ひな壇式にしつらえ、布を敷いた上に商品(文具・本など)を展示し、上部に切り文字のPOPを貼り付けていきます。



「なつやすみ」ディスプレイの完成

全体にシンメトリーの構成。中央に商品を飾り、装飾小物はヒマワリや朝顔の造花、扇子、折り紙など。前面の布の組み合わせに一工夫。POPは波型成形のカラーペーパーを活用して、楽しい雰囲気をメッセージしています。



ディスプレイの飾りつけスタート(Cグループ)

ひな壇を設けて、黄色の布で覆い、大型商品は後方へ、小型商品は前面に配置して飾ります。装飾小物を添えて楽しい夏の雰囲気づくりを図ります。



「なつのおくりもの」ディスプレイの完成

三角型の扇状に広がるパターンで構成。左側の赤い造花や右側の緑色のPOPがアクセント。それぞれの品をショーカードPOPがメッセージ。背面には、手描き文字のタイトルを貼り付けたスチレンボードのPOPを立てて、全体をまとめています。



ディスプレイのPOPを準備中(Dグループ)

夏の演出に花火を想定し、背景のディスププレイに取り付ける装飾小物として、夜空の花火の図柄をカラーペーパーとマーカーで手作りです。



「夏色文具まつり」のディスプレイ完成

夏のカラーコンディショといえば、青色系ですが、ここでは思い切って大胆なオレンジ色の布を使用。展示お商品を中心に、花火やちょうちん、幔幕など夏祭りの装飾小物で演出しています。



クリスマス期のディスプレイを進行中(Eグループ)

見守っているメンバーの意見を聞きながら、次々と展示商品を配置していきます。テーブルの上にはボスグリーンの布を敷き、クリスマスモールなどを活かしています。



「メリークリスマス」のディスプレイ完成

 周囲にモールを回し、カラーペーパーを切ってコラージュした大型のパネルPOPを掲示。商品が魅力的に映るように、各商品のフェーシングを計算して、ムーブメントをつけて配列。飛び出す絵本のポップアップ効果と、トナカイの視線を中央に向けた本の配置が、ショーイングに一役買っています。



「クリスマスギフトコーナー」のディスプレイ完成(Fグループ)

カラーペーパーのツリーやカラフルな円で飾ったパネルPOPをトップに、ドーム型に構成。各商品を隠れないように上下の変化をつけて展示。サンタクロースとモールなどの小物で装飾しています。



夏のディスプレイのPOPを作成中(異業種Aグループ)

プランニングを基に、飾りつけを終えて、カラーペーパーの切り抜きとマーカーでPOPを作成していきます。



「大切な人へ感謝を込めて」のディスプレイ完成

偉業種のそれぞれが持ち寄った商品を展示してギフト訴求のディスプレイ。バッグ類から、漆器の器、人形、野菜などアイテムはさまざま。大型商品は後部へ、小型商品は前部に配列して三角型に構成。背景に大型のPOPを掲示してアピールしています。



夏のディスプレイの作業中(異業種Bグループ)

 机を寄せたテーブルの中央にディスプレイを設定。持ち寄った商品は、シャンプーや入浴剤、お茶や麦茶、和菓子、サングラスなどさまざま。段を設けて布を敷き、その上にどう配列するかを思案中。



バックに掲示するPOPを作成

白いスチレンボードにペーパーで花飾りを作って取り付け、タイトルを表示し、カッティングしたカラーペーパーにキャッチコピー「夏を思いっきり楽しもう!」を書き込んでいきます。



「Summer Fair」のディスプレイ完成

2時間の研修(レクチャと実習)で、初顔合わせの参加者が意見を一致させ、異なる種類の商品を共同作業で無事に飾り付けて、ディスプレイの完成。高く盛り上げた後部から前面に流れる扇状型の構成。ポップな感覚のイラスト入りPOPでアピール。記念写真を撮って終了です。

この記事を書いたプロ

安達昌人

POP広告の実習指導が好評の商業コンサルタント

安達昌人(東京販促実践研究所)

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