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弁理士という職業について紹介します

2020年12月16日 公開 / 2021年1月15日更新

コラムカテゴリ:ビジネス

弁理士とは

弁理士という職業をご存じでしょうか。知的財産に関わったことのある方なら弁理士をご存じかもしれませんが、弁護士や行政書士等と比べてマイナーな存在のためご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
弁理士は、特許・意匠・商標等の知的財産を権利化するプロフェッショナルです。具体的には、これらの知的財産の権利化を図りたいお客様から話を伺い(最近はオンラインでのお打ち合わせが主流になっています)、ヒアリングした内容に基づいて書類を作成します。そして、作成した特許庁に提出することにより特許庁で知的財産の権利化が図られます。
知的財産を扱う書籍やドラマとして下町ロケットが有名です。下町ロケットでは専門家として神谷弁護士が登場しますが、実際に佃製作所の特許を取得するにあたり書籍やドラマで登場しない弁理士の働きがあります(劇中で登場しないのが弁理士として歯がゆいところです)。
また、特許庁に書類を提出した後も、弁理士との関わりは続きます。特許庁では審査官が知的財産を権利化してもよいかどうかの審査を行いますが、権利化が認められないと審査官が判断した場合には「拒絶理由通知書」を出します。特許の場合ですと概ね9割は拒絶理由通知書が出されます。それに対する反論書類を作成するのも弁理士の大きな仕事の一つです。審査官に対してどのように反論して権利化に導くことができるかは、弁理士の腕の良し悪しが大きくでるところです。

かかりつけ弁理士の大切さ

実際に発明アイデアや斬新なプロダクトデザイン、製品のネーミングやロゴを考えた後で弁理士を探す方もいらっしゃいますが、お勧めなのはそれよりも前段階で弁理士に係わってもらうことです。例えば新製品の企画開発段階で弁理士にも開発会議に加わってもらえたら、他の会社の特許権や意匠権に引っ掛からないかを早い段階で調べてもらうことができます。お金や時間をかけて開発して新製品を売り出しても、他社の知的財産権に引っ掛かってしまうと最悪の場合販売中止となってしまうおそれがあります。
また、弁理士は特許の書類を作成する際に様々なバリエーションを考えて追加することもあり、具体的な製品から抽象的なアイデアを抽出したり、この抽象的なアイデアから別の技術的ポイントを見出したりすることを得意としています。このため、新製品開発のブレーンストーミングで弁理士に加わってもらうと様々なアイデア出しを行うことができるかもしれません。
このように、特許や商標の権利を取るときに弁理士を探すのではなく、知的財産について常日頃から相談できるかかりつけの弁理士を持っておくことがお勧めです。事業を行う上で知的財産に関するリスクはいろいろなところに転がっていますが、かかりつけ弁理士がいればこのようなリスクを避けるとともに自社の新規事業でも知的財産面でサポートしてくれることでしょう。

2020年12月26日の大分朝日放送マイベストプロファイルに出演しました。
是非動画もご覧ください。

この記事を書いたプロ

加島広基

特許出願から知的財産に関するアドバイスまで、知財のプロ

加島広基(INCULABO(インキュラボ))

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