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安江国昌

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安江国昌(やすえくにまさ) / 宅地建物取引業

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コラム

解決までに124年かかった『難問』

2024年2月5日

コラムカテゴリ:趣味

FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

数学の世界には多くの難問がありますが、解決までに124年もかかった「四色問題」をご存じでしょうか?

日本地図を都道府県別に塗り分ける場合、2色、3色では同じ色が隣り合ってしまいますが、4色あれば塗り分けられます。
(ぜひ、白地図を用意してやってみてください)
『世の中のすべての地図は、4色あれば塗り分けられるのではないか』
これが「四色問題」です。

もともとはイギリスのある若者が「どんな地図でも4色で塗り分けることができそうだ」と気がついたことから始まった、と言われています。
その話を聞いた数学者の一人は、このことを数学的に証明しようと思い立ちます。
しかし、証明に大苦戦します。
”自分が手に入れられる範囲” での地図は、たしかに4色で塗り分けられます。
ですが、”すべての” 地図が4色で塗り分けられることを、どう証明すればいいのか…。

4色で塗り分けられる分類をいくつか見つけることはできても、爆発的に増えていく分類は段々と手に負えなくなっていきます。
この作業はいつ終わるのか? そもそも終わりはあるのか?
彼が学者仲間にこの難問をなげかけたことで「四色問題」は世に広まっていきます。
その後も多くの数学者が挑戦しましたが、誰も証明には到達できず、時間だけが流れていきました。
こうして「四色問題」の証明は、人間には到達できない無謀な挑戦だと恐れられるようになっていったのです。

ですがこの難問は124年の時を経て、証明が完了します。
証明したのは、コンピューターでした。
しかし、1970年代当時の数学者たちはコンピュータによる証明に馴染みがなかったため、懐疑的な声があがったそうです。
もちろん今では、コンピュータを使う証明も立派な証明方法とされています。

しかし、最初に「どんな地図でも4色で塗り分けることができそうだ」と気付いた若者に興味があります。
まず、なぜ地図の色分けをやってみたのか。
いくつの地図に色を塗って、最小数としての4色を仮定したのか。
彼はこの仮説を、どこで誰に話したのか。

そもそも、彼のユニークな仮説が数学者の耳に入ったからこそ、一世紀以上もたくさんの数学者をワクワクさせる難問となったのです。
新しい発想やアイデアは積極的に発信することが大切、だと思えるエピソードです。

余談ですが、
「四色問題」はコンピューターを使うことで証明できましたが、ひたすら分類を行う証明スタイルは泥臭すぎて「美しくない」と批判も浴びました。
数学の世界では、数式やアプローチが「数学的に美しい」「証明スタイルがエレガント」であるかどうかは、その評価に大いに影響します。
なにをもって ”美しい” と感じるかは各人によるところですが、複雑な事象を簡潔に表す数式などが高い評価を受ける傾向があり、今でも「美しい数式」と言われるのは、コンピューター以前に発表された数式が多いようです。

これからも、人間が持つ知性を見せつける「簡潔で美しい数式」や「エレガントな証明」が生まれてほしい。
理系脳に憧れる、文系脳の私も期待しています。

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