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TEX 二井原

英検1級取得者によるオンライン個別指導のプロ

TEX 二井原(てっくすにいはら) / 英語講師

英語パーソナルジム HIET(ヒート)/ High Intensity English Training

コラム

英検 新形式

2023年9月2日 公開 / 2023年12月2日更新

テーマ:英検

コラムカテゴリ:スクール・習い事

本記事は独学・国内学習による
英検1級保持者が書きました。

英検のライティング出題形式に関して、

2024年度 第一回検定より変更になると発表がありました。

これに対する専門家の分析及び、

英語学習者の反応は基本的に次のとおりです。

   新形式  =  難化

これに対して私の考えは異なります。

確かに英検2級に関しては難化しますが、

英検1級に関しては、

暗記が軽減されることから対策が楽になります。

   新形式 = 易化

以下、その理由を検証していきましょう。

その前に、全体概要の確認です。

● Writing (ライティング)

1級~3級、それぞれの級で1題追加されるので、

計2題の出題数となる。

1級〜2級は既存の指定されたトピックについて

意見論述を行う問題に加えて、

「要約問題」が1題追加される。

準2級と3級は、

既存問題に加え「Eメール問題」が加わる。

これに伴う調整として、

● Reading (リーディング)

1級〜準2級を対象に

「語彙問題」「長文問題」の設問数が一部削減。

3級に変更はなし。

現行、1級、準1級で41問、

2級で38問出題の

「語彙」「長文」問題の設問数を一部削減となる。

これの意味することは、

英検1級に関して、語彙問題で現行のWriting の比重が下がり、

大量暗記の負担が軽減されるという事です。

現在、英検1級の語彙問題では

およそ1万語~1万5千語レベルの語彙知識が要求されています。

例えば、2022第3回 英検1級 語彙問題で、

旺文社 でる順パス単1級 掲載の 2400 個を完璧にしたとしても、

25問中12問正解です。

合格ラインは粗点で正解率7割を超えると言われているため、

問1の25問で正解が12問以下だと

合格の可能性はかなり低くなります。

僕はこの語彙問題対策で何度も病みました 。。。

更に、Writingが1問で1次試験の配点の3分の1を占めるため、

対策が必須です。

この対策が結局のところ、大量暗記を強いられるのです。

一般に、英検1級受験者であれば、Writing での採点基準の

〈内容〉〈構成〉〈語彙〉〈文法〉

はなんとかクリア出来ます。

ちなみに、Writingで用いる〈語彙〉は高校レベルで十分です。

また〈構成〉とは要するに

「パラグラフを構成するセンテンスの結束性・一貫性」

のこと。

これは準1級合格時点でクリアしているはずです。

現行の Writingを難しくしている要因は、

3個の〈理由〉提示がたとえ母国語であっても極めて困難であること、

なのです。

本番当日、〈理由〉が2個しか思いつかなかったら不合格です。

この「〈理由〉を思いつくこと」と「英語力」

とは本質的な結びつきが無いのですよね。

それでも結局、この〈理由〉は事前に仕込む必要があるのです。

つまり、英語力とは関係のない大量暗記に莫大な労力を割くことになるのです。

この準備で、僕は何度も闇に落ちました 。。。

このように、現行の英検1級は暗記偏重テストです。

暗記が得意な人にとっては都合の良いテストであるという側面がありますね。

これは英検1級の本来の趣旨からズレています。

この事情は英検協会も認識していたと考えられます。

以上の背景からも今回の形式変更を読み解くこともできるのです。

新形式で出題される「英文英語要約」は暗記を必要としません。

サンプル問題を見る限り、英検1級受験者の多くは対策不要と考えます。

この形式は基本的には、

TEAP(英検協会と上智大学の共同開発)を踏襲しています。

よって、TEAPの問題を見ておくだけで準備は事足りるでしょう。

www.eiken.or.jp/eiken/info/202

結論として、

英検1級では、新形式により暗記偏重テストからの脱却が意図されています。

これにより、

受験生の暗記による負担がある程度軽減すると考えられます。

このブログでは、英語学習に関わる役に立つ情報、経験談を発信していきます。

[http://mbp-japan.com/hyogo/english-work-out/]

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