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網師本大地プロは愛媛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

社長さんと奥さんの笑顔 / 倒産危機からの生還 / 手形の不渡り、銀行の態度、融資の謝絶 / 倒産・破産、再生・再建 / 建設会社、運送会社 / 四国、経営相談 / 経営コンサルタント

網師本大地

網師本大地

コンサルタントの契約や期間が終了しても・・・
ご縁のあった顧問先というのは気になるものである。

どうしても気になるので・・・
近くを通ると気になって立ち寄ってしまう。

社長さんや奥さんが笑顔で元気でいると、とてもホッとする(^O^)

「最近、どうですか?」そう聞くと、
決算書や資金繰り表や工事受注明細表などを見せてくれるのである。

会社と人生のどん底で出会い、なんとか危機を回避し、
そして企業存続の確信が持てた経営者は明るく元気になっている。

数年前の顧問先で、2年くらい前にコンサルタントを終了した企業さんでは、
「あの時は、本当に大変でした」
「先生がいなかったら、本当に会社は倒産していたでしょう。」
「その節には、本当にありがとうございました。」
などと言っていただけると、心から関与して良かったと思える瞬間である。

銀行が手形決済日の当日の同日運転資金融資を、
前日に「実行できません」と言ってきた案件である。

1千万円の手形決済はジャンプで危機を逃れたものの、
銀行の支店長からは他人事のように、
「今日の手形決済はどうするんですか?」
「今後の経営や資金繰りはどうされるのですか?」
そう、連日社長夫婦は支店長室で問い詰められたのである。

「もうダメだ。」という考えで、弁護士事務所に相談に行ったのである。
話を聞いた弁護士先生(事業再生を学ばれている先生)が、
「これくらいの内容ならば、急場を凌げば何とかなりませんか?」
「私は経営のことはわからないので、本当に無理かどうか、私の知り合いの経営コンサルタントに相談に行ってみますか?」
「その人が存続が難しいと言えば、難しいのでしょうから、その時は私が破産手続きをしますから…」
そんなことから相談を受けて、コンサル指導をするようになった経緯がある。

普通の弁護士さんなら、破産を申し立てることにより事務所の仕事になるわけであるから、
このようなアドバイスは多くの弁護士さんはしないものである。
私がお付き合いしている何名かの弁護士さんには、破産はいつでもできる、その前に倒産回避や延命や存続ができないかと考える先生方が存在する。
本当に素敵な方々である。

田舎では、融資の前日や2~3日前に、融資ができませんと返事をする銀行が存在するのである。
こういう銀行をメインバンクとして付き合っていると、本当に悲鳴をあげさせられる。
だから、悲鳴銀行なんて言われるのであろう。

初めてお会いした時には、70歳の社長夫婦は疲労困憊していた。
連日の銀行支店長からの呼び出し、手形ジャンプ先への対応、
後継者もいない中で頼る人も相談する人もいない状況であったと思う。

社長さんは10年くらい前に大病をして、会社に一日中いることも難しい状況であった。
本当に、自分の財布の中ら金を貸しているわけでもないのに、銀行員とは?感じた瞬間であった。

社長さん夫婦に二人の意向を聞いた。
長く勤めてくれている従業員もいるので、できれば会社を存続したい。
死ぬなら、銀行の支店の前で死にたい。

決算書を見て、資金繰り表を見て、受注予定を聞いて、
銀行の状況を聞いて、負債総額を聞いて、私の結論が出た。
「年齢から診ても、この借入金は生きている間に返済できるものではありません。」
「再生・再建ではなく、存続・延命であれば可能でしょう。」
そう答えた。

「続けられるなら、コンサルタントをお願いします。」
そう、二人は答えた。

それからは、同行して手形のジャンプ先への返済条件の交渉、
資金コントロールの手法を指導(潰れない資金繰り手法)、
そして銀行への同行交渉の予定であったが銀行は第三者には会わないと拒否。

おまけに、わけのわからない怪しい経営コンサルタントなんか入れたら、
当行からに支援体制はなくなりますよと支店長が言う始末。
すでに社長夫婦からの信用ゼロの中での支店長のKY発言であった。

金融円滑化法に基づいてのリスケのお願い交渉をしたら、
当行はそのようなものに対応はしておりませんと言い放ったのである。
仕方がないので、弁護士さんに事情を説明して、銀行に電話をしていただき、
私の説明したとおりに支店長に行っていただいたら、
当日から180度いや地球が逆さになるくらいの態度の激変であった。

さすがに、社長さん夫婦も呆れたのを通り越して、苦笑いをするしかなかった。

今では、会社の経営状況は順調である。
手形の振り出しもコンサルタント中に1枚もなくしてしまったので、そう易々とは倒産はしない。

15年や20年で借入金が返済できるような利益は出ていない。
企業再建や事業再生ではないかもしれない。
しかし、私は二人が元気で働ける間、企業活動が存続していれば、それで良いと思っている。

今から、新規事業? FC事業?
そんな年齢でもないし、そこまでの元気はないであろう。

この会社が潰れることはない、社員さんにも取引先にも迷惑をかけることはない。
それで良いと思う。

今では、メインバンクの支店の中でリスケ中の企業の中で、
NO.1の結果を出している企業さんだと、新しい支店長が誉めてくれるらしい。。。

銀行からの提案で、元金の返済を限りなく少なくして、
来年の円滑化法の終了までに資金を蓄えておいてくださいと言われているのである。
リスケ中なので運転資金融資ができないので、資金不足時に対応できるように貯めているのである。

こんな報告を弁護士さんにしたら、
「本当ですか? それは良かったです。」と、自分のことのように喜んでいただけた。
再生や再建に取り組む弁護士さんは、本当に心の熱い先生が多い。

ご縁があった企業さんが・・・
今でも潰れずに存続していることが何よりも嬉しい。

経営コンサルタントは銀行や公的機関の顔色を窺って仕事をしていけない。
¥費用を払って依頼を受けた企業さんのために最善を尽くさなければならない。
それが士業を含めたサービス業の本来である。

ちょっと・・・
嬉しい出来事があった、今日この頃でした(^O^)

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