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コラム

建物の譲渡所得と減価償却の耐用年数の短縮   <浦安市川の中小企業支援コラム>

2016年3月20日

個人の確定申告シーズンも漸く終わり、ほっと一息ですが、今回の確定申告シーズンで私が直面し、苦労した建物の譲渡所得計算における「減価償却の耐用値数の短縮」の取り扱いを取り上げたいと思います。

建物の取得費は未償却残高?

建物の取得費は事業に使われていた場合、建物を取得してから売るまでの毎年の減価償却費の合計額を取得価額から差し引いて計算します。青色申告をしていた場合、通常は譲渡直前の未償却残高がこれに当たります。

今回の事例は、店舗の譲渡で構造は金属作りでしたが、青色申告の過去の控えを見ると、耐用年数40年の記載がありました。現在の耐用年数表には出て来ない年数であり、この未償却残高は使えないのではないかと疑問を持ちました。納税者に確認しましたが、耐用年数は正しいと力説されます。物件は、私が税理士登録する前の平成2年に取得されたものであり、散々に調べたところ、平成10年の税制改正により、「耐用年数の短縮」が行われたことが分かりました。

耐用値数の短縮とは?

通常の税制改正は、その改正後に取得した建物にのみ適用されますが、この改正は平成10年前の取得建物にも適用される極めて異例な改正であったことも判明しました。かかる改正を受けた建物の取得費をどうするか?税理士会の税務相談へも何回か相談し、税理士仲間にも相談しましたが、以下の如く意見が分かれました。

1)青色申告の未償却残高とすれば、既に減価償却を通じて必要経費となっている部分と合わせ、全体として取得価額がコストに反映されることとなり、課税当局から見れば、過去の減価償却の必要経費が少なく申告されていることもあり、受け入れ易いのではないか。過去にこの方法で、課税当局から指摘を受けたことはない。

2)所得税の減価償却は強制償却で、納税者の過去の申告に寄らず、あるべき償却率で計算するべき。

正しい計算方法とは?

上記二つの意見の内1)の方が多かったのですが、やはり、法律を正しく適用するとの観点からは、手間暇は掛かっても、改正前と改正後は別々の償却率を使って計算し、正しい未償却残高を計算する方法を選択しましたが、補足説明書において、「納税者の過去の減価償却不足について職権で更正をして頂くよう」税務署への依頼も書きしるしました。

税制改正で改正前に取得したものへも影響を与えるものが存在したこは、大変勉強になりました。


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