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佐々木博一

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佐々木博一(ささきひろかず) / 墓石・終活カウンセラー

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コラム

樹木葬霊園 八戸市についに誕生!

2023年7月1日

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

皆さんのお住いの地域には、樹木葬霊園はございますか?
全国的に見ても、樹木葬(植樹葬)霊園はまだまだ増えている傾向にあるようです。
私の住んでいる八戸市にもやっとというか、ついにというか、樹木葬霊園ができました。

終活やご供養など、様々なご相談を受ける中で樹木葬に関するご相談も多くあります。
ご相談の終盤には、必ず聞かれることがありました。それは、
「八戸には樹木葬霊園はあるのですか?」
「残念ながらありません」と答えると、
「樹木葬霊園ができる予定とかはあるのですか?」
「残念ながらそれもありません」と、二年前までは答えていました。

裏話をすると、二年ほど前に樹木葬霊園の造成工事が始まりましたが、完成を目前にして手続き上の不備が見つかってしまい、オープン、分譲までに一年間の空白がありました。
その不備も無事に解消し、今年の4月に分譲が開始されたということだそうです。

樹木葬霊園をその成り立ちなどで分類すると、大きくはふたつに分類できます。
ひとつは「里山型」です。元々の山や自生している木や植物をそのまま生かし、自然の中で埋葬を行い植樹などする方法。
もうひとつは「公園型」と呼ばれている方法です。この方法は、土地を整地してシンボルツリーを中央などに配置して、その周りに埋葬していくようなイメージです。

石のプレートや小さな置物のようなものを置いていたりすることはありますが、どちらも墓石の様な人工物の墓標はなく、埋葬後は木を植えるなどして、それが手を合わせる対象になっています。

何となくですが、「里山型」はそのままの地形と自然を生かしていることから、地方に多く見られる傾向にあると思います。また「公園型」はその名の通り、都市部などに新たに造成される霊園のように思われます。

「公園型」の進化系として「庭園型」のような、ヨーロッパ風のガーデニングが施され、入り口には花で装飾されたアーチになっているような樹木葬霊園なども今では見かけることができます。

「里山型」に比べ「公園型」は新規で土地の購入から始めると、多額の造成費用がかかることから、お寺の墓地や元々あった墓地の一画を利用して、樹木葬区画として霊園にしているところも多く見受けられます。

さて、話を八戸市の樹木葬霊園に戻します。
以上のような分類で表すと、八戸市の樹木葬霊園は「公園型」になります。
見た目の形状でいうと、区画の中央にはシンボルツリーが立ち、その木を囲むように石のプレートが置いてあります。プレートを外すと、中には納骨堂(カロート)があり、納骨できるようになっています。いずれ永代供養へ移すことを踏まえ、納骨は専用の袋に入れて納骨されます。

市内の某寺院の境内墓地の一画に樹木葬霊園が完成し只今分譲中です。
樹木葬の申し込みと同時に、将来の永代供養への遺骨の移動も含めた料金設定になっています。13年間は樹木葬墓地に埋葬され、その後は樹木葬霊園に完備されている永代供養墓へ遺骨は移され合祀されるというシステムです。

将来においてお墓の後継者が見込まれない方々を対象としているようです。
樹木葬墓地の区画は、1人用、1~2人用、1~4人用とあります。何が違うかというと、お骨を納める納骨堂(カロート)のサイズによるものと、石のプレートが置いてあるのですが、そのプレートの大きさと石の種類の違いのようです。

料金は、その区画が何人用なのか、またプレートの石の種類によって異なっています。
墓地の使用料と、13年間の管理費を一括前払いで納めることになっています。

現在どれだけの申し込みと契約になっているかの具体的な数字はわかりませんが、最初の一カ月の電話での問い合わせは100件を優に超えているそうです。

樹木葬を希望しているまたは、興味のある八戸市民にとっては待望の樹木葬霊園が市内にできたわけですから、問い合わせが多いのもうなずけます。

料金については、ここでは詳細は語りませんが、現地の見学に行ってきたという方の少数の声を紹介すると、思ったより高いと感じる方もいるようです。前に述べたように「公園型」の霊園はどうしても最初に造成費用が「里山型」に比べると多くかかる傾向にあるので、その費用を吸収するためには仕方のないことかもしれません。

以上、八戸市にできた樹木葬霊園について概要等を紹介させていただきました。

最初に、樹木葬霊園は全国的に見ても増えている傾向にあるとお話致しました。
みなさまの地域では造成などの計画は聞こえてきてはいませんか?

墓じまいをされる方が増えている中で、その後の供養をどうしたらいいのか。いくつもの選択肢の中で、私たちが供養を継続する方法として、どの選択肢が私たちにとって最も適しているのか。

ご紹介したように、樹木葬と一口に言っても分類や、やり方も違います。またそこにかかる費用も違います。ご供養を継続するためには、私たちの生活のことも一緒に考えて決める必要があるのだと思います。

それと同時に、最終決定は「私」でいいのかもしれませんが、そこに至る経緯の中には、ぜひ、身内や親族の方々との相談やコミュニケーションをとって決めていただきたいと思います。

お墓はただ手を合わせる場所、墓地はただ遺骨が埋葬されている場所、ではないと思います。なぜお墓に足が向くのか、遠方に住んでいたとしても、なぜお墓のある場所に出向くのか。
墓石か樹木かの違いはあってもそこに向かう想いに違いはないのだと思います。

コロナも落ち着いてきたように感じます。そして間もなくお盆が来ます。
その想いを持ってどうぞお墓参りに行きましょう。

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