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コラム
夏型結露2⑨~内部結露の恐ろしさ その2
2022年3月29日
内部結露は住宅の能力を低下させます。四つの被害が考えられます。
一つ目は、前回書いた木材の劣化です。腐朽菌によって木材が傷めば強度が下がることになります。
二つ目は、一つ目とのつながりで壁の中の構造材が傷むことは、住宅の強度に影響を与えます。特に耐力壁が傷めば、災害時に被害が大きくなることが考えられます。1995年の阪神大震災の時に、シロアリなど理由は様々と思われますが、傷んでいたために被害が大きくなった事例が多くありました。
三つ目は、断熱材の性能が落ちることです。繊維系断熱材の場合は、空気などの気体を閉じ込めて断熱材の性能を発揮しますが、水蒸気がその隙間をなくしてしまえば、断熱材としての性能を十分に発揮できません。
四つ目は、カビです。カビの菌によって住んでいる人がアレルギーになるなど健康被害が出るかもしれません。
コラム「断熱より結露対策」にも書きましたが、内部結露は家も住んでいる人も傷めるのです。記事の家の木材がどの程度傷んでいたかわかりませんが、内部結露はその家の寿命を左右するほどの被害となることがあるのです。
次回は、『夏型結露2⑩~高気密高断熱住宅は何のためか』です。
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