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合板の使われ方⑤~耐力面材として

鈴木敏広

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テーマ:材料について

耐力面材とは強度がある板の形をした材料のことで、最も簡単な例は合板です。合板は強度があるため柱や梁に固定して耐力壁となる材料です。

面材で耐力壁を作ることが一般的になったのは、95年の阪神大震災以後からです。あの震災の時に筋交いが梁や桁を突き上げたり柱を土台からはずして倒壊した家が多かったのです。95年に倒壊した家の筋交いは、現在使われている筋交い金物、柱引き抜き金物などで接合部を固定していなかったため、筋交いが接合部を破壊して家を倒壊してしまったのです。

合板の使われ方⑤

実は、私も95年の地震被害から「筋交いではだめなのでは…」と思い、面材で耐力壁を作ろうと考えていましたが、合板には抵抗がありました。リフォームなどで解体したときに合板がはがれていることを何度も見ていたため、合板は強度があっても水に弱い、空気中の水蒸気を吸ってしまうと接着層と合板の単板は分かれてしまうと知っていたからです。

悩んでいたときに、大建工業がダイライトを発売したのです。ダイライトは思っていた性能をすべて満たしていました。構造用合板と同じ強度で、重さも変わらず、燃えない、シロアリに強くそして、水蒸気を透過してしまう材料でした。透過してしまうため木材と同じように傷まないのです。

次回は、『合板の使われ方⑥~経験談その1  沈む畳』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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