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コラム
夏型結露⑮~住宅が傷まないか考えてられていない
2019年10月15日
④に書いた私が生まれ育った家は、すき間が至る所にあり、断熱材なし、床下、天井裏はがらんどう、カベは土壁で土、木材、タタミが湿度を調整していました。暖房を入れると結露するのは窓ガラス(もちろんペアガラスではありません)でした。
このコラムで書いた壁の内部結露は土壁のため起きません。土壁に空間はないし、水蒸気を吸収し乾燥すれば出ていくからです。結露で家が傷むことはありませんでした。長い時間をかけて日本人が考えたこの国の環境にあった作り方なのです。
つい最近まで、夏の蒸し暑さに生活するために風通し良い家を作っていました。今はそんなことは言いません。省エネで家の中で温度差ができないようない家が求められています。年中快適に生活するために、機械を使う、機械を効率よく使用するために高気密高断熱住宅にする。高気密高断熱が優先され「まず家が傷まないように」ということは忘れられているようです。
高気密高断熱住宅が勧められてたくさんの家が建てられていますが、一般的な⑤のbに書いた壁の作り方では、水蒸気を通しにくい合板と防湿シートの間に水蒸気が入れば、程度の差はあると思いますが必ず内部結露していると思います。
結露する作り方ではだめなのです。
次回は、『夏型結露⑯~10年前の記事』です。
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