家の老化①~壁がボロボロ
ずいぶん前に接着剤の本を読みました。
その本には接着剤の強度、耐久性というのはよく分からないと書いてありました。接着剤の能力を最大限に上げる状態で施工すれば実験データに近い力を発揮します。しかし、実際には、温度、湿度、ホコリ、貼り付ける材料の状態などが影響するため、現場で施工してどこまで信頼できるか分からないということでした。つまり、接着剤の能力は接着する時の状況に左右されるということです。その影響からか接着剤について、いつ取れるのか分らない、いつまで大丈夫だろうかと思っています。
それに比べ、釘やビスは折れるか錆ついて強度がなくならない限り固定された状態が続きます。目視などで接着剤より状態が分ることがあります。
最近はほとんど見ませんが合板の接着が悪く、合板の層がはがれている製品が以前はありました。また、雑誌で集成材にヒビのような割れのできた写真を見たことがあります。改良されて以前よりこういった欠陥材料は減っていると思いますが、接着不良は絶対になくなることではないと思います。
③に書いた昔の材料の木や土は水分が抜けていくことで細かいヒビが入ってきますが、強度には関係ありません。むしろ、材料の中の水分が抜けることで強度が上がります。現代の材料と逆です。
次回は、『家の老化⑨~水が鍵』です。
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