孤篷庵(こほうあん)を訪ねて3~忘筌-西向きの茶席
聴竹居にはもう一つの空気の流れがあります。コラム「聴竹居を訪ねて②」に書いた西の崖下から土管を通って居間へ入る空気の流れです。
前回は立ち入り禁止でしたが、今回は「見に行っていいです。」と許可をもらい西の崖下に見に行きました。崖の高さは家からは私の身長よりもありましたから、取り入れ口から居間の床までは3mはありそうです。
崖の土管から入った空気は居間の小上がり畳の段差に設けられた導気口(居間の中央)から出て行きます。説明では3~4℃低い空気が入ってくるそうです。
風通しが良すぎて夏に涼しくても冬は寒いのではと思われるかもしれませんが、居間の導気口も前回書いた広縁の天井換気口と同じように閉めることができます。
前回書きませんでしたが、広縁のガラス戸の縦枠は凸に、柱側は凹に加工し手ありますから、ガラス戸をきちっと閉めれば引き戸の弱点のすきま風が入りにくくなる様に工夫されています。
夏は風を通し、冬はすきま風が入らないようにする。冬の縁側は天気さえ良ければガラスから入った太陽光で暖められ、現代のサンルームのようになる様に考えられています。
次回は、「続 聴竹居を訪ねて④~三つの空気の流れその3」です。
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