【親子問題】薬物の問題を抱える子と家族の関わり方|距離の取り方という視点
本記事は、2026年9月時点の法令と当事務所の取り組みに基づいて、親子問題への介入サービスの内容をご説明するものです。
子から暴力をふるわれる、何年も部屋から出てこない、お金を渡さないと暴れる、警察の世話になるようなことを繰り返している。こうした悩みを抱えながら、誰にも打ち明けられずにいる親御さんは少なくありません。
当事務所の弁護士若井亮は、5年以上にわたり、北海道から沖縄まで全国のご家庭の親子の問題に取り組んできました。弁護士が親御さんの代理人として子と向き合い、民間の自立支援カウンセラーが子の日々の生活を支える。この二つを組み合わせて、親と子がそれぞれ自立した生活を送れるよう取り組んでいます。
本記事では、どのようなお悩みに対応しているのか、ご依頼いただくと具体的に何が変わるのか、ご相談から自立までどのように進むのかを、できるだけ詳しくご説明します。サービスの考え方の概要は、【親子問題】弁護士が「親の代理人」として親子問題に介入するサービス|家庭内暴力・ひきこもりに悩むご家庭へ、自立支援カウンセラーとチームで対応でもご紹介しています。
このようなお悩みはありませんか
- 子から殴られる、物を壊される、「殺す」と言われることがある。
- 何年もひきこもっていて、将来について話し合うこともできない。
- お金を渡さないと暴れるので、言われるままに渡し続けている。
- 親の名義でお金を借りられたり、子の借金の返済を求められたりしている。
- 子が万引きや暴力沙汰で警察の世話になり、次に何が起こるか不安でならない。
- 警察や役所に相談したが、具体的な解決にはつながらなかった。
- 民間の施設に預けたが、戻ってくると元の生活に戻ってしまった。
- 自分たちが亡くなった後、子がどう暮らしていくのか見通しが立たない。
一つでも当てはまる場合は、ご相談の対象になります。子の年齢は問いません。当事務所では未成年のお子さんのケースから、50歳を超えるお子さんのケースまで、実際に取り扱ってきました。
親御さんだけで解決することが難しい理由
親子の問題でまず頼りにされるのは、警察と行政です。ただ、警察の役割は基本的に事件の処理です。通報すれば駆けつけてはくれますが、その場が収まった後の親子の暮らしにまで継続して関わることは想定されていません。行政の窓口も、制度に沿って決まった対応をするのが役割であり、ご家庭ごとの事情を踏まえたきめ細かな支援を長く続けることは難しいのが実情です。
民間の自立支援施設に子を預けるという選択もあります。預けている間は落ち着いても、仕事をして収入を得て、自分で生活を維持していくという社会的な力が身につかなければ、家に戻った後に元の状態へ戻ってしまうことがあります。ひきこもり支援をうたう民間事業をめぐっては、高額な契約や強引な連れ出しに関するトラブルも報告されており、消費者庁が注意を呼びかけています。
そもそも、こうした問題を継続して相談できる先が少ないことも、親御さんを追い詰める要因です。どこに相談すればよいかについては、【親子問題】親子の問題はどこに相談すればよいのか|警察・行政・弁護士の役割分担で整理しています。
もう一つ、当事務所が多くのご家庭に関わる中で感じているのは、親と子の距離があまりにも近いことが、問題を長引かせる一因になっているのではないかという点です。親が要求に応じ続け、子はそれに頼り続ける。いわゆる共依存の関係に陥ると、どちらにとっても現状を変えるきっかけがなくなってしまいます。これは親御さんを責めるものではなく、家族だからこそ抜け出しにくい構造だと考えています。
当事務所のサービスの特徴
弁護士が親御さんの代理人として子と向き合います
ご依頼を受けた後は、弁護士が親御さんの代理人として子に連絡を取り、以後の要求や連絡の窓口を弁護士に切り替えます。親御さんが暴力やお金の要求に直接さらされる場面を減らし、法的な立場から一つひとつの要求に対応していきます。
家族の間では、親が「ノー」と言うこと自体が難しい場合があります。第三者である弁護士が間に入ることで、感情のぶつかり合いから一歩離れて話を進めやすくなります。窓口を代えることの意味は、【親子問題】弁護士に頼むと何が変わるのか|窓口を代えるという選択で詳しく解説しています。
自立支援カウンセラーとチームを組み、子の側も支えます
親御さんを守るだけでは、問題は解決しません。子を孤立させてしまえば、自立はかえって遠のきます。そのため当事務所は、民間の自立支援カウンセラーと常にチームを組んで対応しています。弁護士が親御さんを守り、カウンセラーが子の生活を支える。この役割分担によって、親と子をそれぞれ自立させることを目指しています。
子の年齢を問わず、全国のご家庭に対応しています
未成年のお子さんから、40代・50代のお子さんまで、年齢による制限は設けていません。親御さんが高齢になり、子の将来をどうするかが差し迫った課題になっているご家庭からのご相談も多くあります。
また、これまで北海道から沖縄まで各地のご家庭に関わってきました。遠方にお住まいの方も、まずはご相談ください。遠方からのご依頼の進め方は、【親子問題】遠方でも依頼できるのか|全国対応の実際でご説明しています。
親子が物理的な距離を取ることを大切にしています
人が関わることなので、結果をお約束することはできません。ただ、これまでの経験では、親子が物理的な距離を取るだけでも、双方に変化が訪れることが少なくありません。子にとっては自分の力で生活を回す必要が生まれ、親御さんにとっては要求におびえずに暮らせる時間が戻ってきます。距離を取ることは、関係を断つことではなく、それぞれが立て直すための時間をつくることだと考えています。
弁護士とカウンセラーの役割分担
| 担当 | 主な役割 |
|---|---|
| 弁護士(若井亮) | 親御さんの代理人として子と向き合う/子からの要求や連絡の窓口を引き受ける/暴力やお金の要求に法的な立場から対応する |
| 自立支援カウンセラー | 子の家探し・仕事探し/生活保護の受給申請のサポート/日々の金銭管理/日々の悩みへの対応/親御さんへの状況報告/親御さんからの干渉の遮断 |
カウンセラーの役割の中に「親御さんからの干渉の遮断」が含まれているのは、親御さんが子を心配するあまり連絡を取り続けてしまうと、せっかく距離を取っても元の関係に戻りやすいためです。子の様子はカウンセラーから親御さんへ報告されますので、直接の連絡を控えていただく間も、状況を把握することはできます。
お悩み別の対応
子からの暴力・暴言
暴力がある場合は、何よりも安全の確保が優先です。今まさに危険が迫っているときは、ためらわずに110番通報してください。親子の間であっても、暴行・傷害・脅迫は犯罪として扱われることがあります。後で述べる財産に関する犯罪とは異なり、家族だからという理由で刑が免除される特例はありません。
そのうえで、けがをしたときの診断書、壊された物の写真、日時や言われた言葉のメモなど、記録を残しておくことが後の対応の支えになります。弁護士が代理人として子に向き合い、必要に応じて親御さんが一時的に家を離れる選択肢も含めて、安全に距離を取る方法を一緒に考えます。
具体的な備えについては、【親子問題】子から暴力を受けている|まず確保すべき安全と記録、【親子問題】110番を呼ぶ判断基準|その場で何を伝えるか、【親子問題】避難先の確保|一時的に親が家を出るという選択をご覧ください。
ひきこもり
暴力がなくても、ひきこもりが長期化すると、親御さんの高齢化とともに生活そのものが立ち行かなくなるおそれがあります。子本人が相談に来られない場合でも、親御さんからのご相談で始めることができます。
当事務所の取り組みは、子を家から連れ出すこと自体を目的とするものではありません。カウンセラーが子と関わり、住まいや仕事、必要に応じて生活保護の申請など、自分で生活を維持していくための土台づくりを支えます。親御さんには弁護士が付き、子との話し合いの窓口を担います。
散財・お金の無心・借金
お金を渡さないと暴れる、生活費以上のお金を繰り返し求められる、といったご相談も多く寄せられます。成人した子に対して親が負う扶養の義務は、一般に、親が自分の生活を犠牲にしてまで負うものではないと考えられています。また、親が保証人になっていない限り、子の借金を親が代わりに返す法的な義務は原則としてありません。
一方で、親子は直系血族にあたるため、子が親のお金や物を勝手に持ち出したような場合、刑法244条(親族相盗例)により窃盗などの財産に関する一部の犯罪は刑が免除されます。警察が刑事事件として動きにくいのはこのためであり、だからこそ代理人を立てて要求の窓口を切り替えることに意味があります。別居後は、カウンセラーが子の日々の金銭管理を支えます。
扶養の範囲については、【親子問題】親の扶養義務はどこまでか|成人した子を養う義務はあるのかで詳しく解説しています。
犯罪行為・警察沙汰
子が外で事件を起こし、逮捕や警察からの呼び出しを受けたという段階でのご相談もお受けしています。子が未成年の場合は少年事件として手続が進み、当事務所が弁護人・付添人として関わることも可能です。成人の場合も、刑事手続の流れと今後の見通しをご説明します。
釈放後の生活の場をどうするかは、再び同じことが起きないようにするためにも大切な問題です。カウンセラーとの連携を生かして、住まいや生活の立て直しを一緒に考えることができます。なお、親御さんの代理人としてのご依頼と、子本人の弁護を同時にお受けできるかは事案ごとに判断が必要なため、ご相談の際にご説明します。
家庭内で被害を受けている場合に、被害届を出すかどうかで迷われる親御さんもいらっしゃいます。この点は【親子問題】被害届を出すと家族関係はどうなるのか|出す前に考えることで考え方を整理しています。
ご相談から自立までの流れ
ご相談と状況の整理
電話・メール・LINEのうち、ご希望の方法でご連絡ください。これまでの経緯、子の年齢や生活状況、暴力や金銭要求の有無、警察や行政への相談歴などを伺い、状況を整理します。子に知られたくないというご事情があれば、連絡の方法やタイミングにも配慮します。
事前に整理しておくとよい情報は、【親子問題】相談の前に整理しておきたい5つの情報にまとめています。
方針のご提案とご依頼
伺った内容をもとに、どのように介入するか、カウンセラーがどのように関わるか、どの程度の期間を見込むかをご説明します。費用もあわせてご説明し、ご納得いただいたうえでご依頼を受けます。
弁護士の介入と窓口の切り替え
弁護士が親御さんの代理人として子に連絡を取り、以後の要求や連絡は弁護士が受けることを伝えます。暴力がある場合は、安全の確保を最優先に段取りを組みます。
住まいを分け、生活の土台をつくる
親子が物理的な距離を取れるよう、カウンセラーが子の住まい探しや仕事探し、必要に応じて生活保護の受給申請をサポートします。成人した子であっても、家から強制的に出ていかせることは法的に簡単ではないため、話し合いを重ねて進めていくことが基本になります。この点は【親子問題】子を家から出ていかせることはできるのか|占有と明渡しで解説しています。
別居後の見守りと親御さんの生活の立て直し
別居後は、カウンセラーが子の日々の金銭管理や悩みに対応し、その様子を親御さんに報告します。親御さんには、子への干渉を控えながら、ご自身の生活を取り戻していただく時期になります。子の自立と親御さんの自立の両方がそろって、はじめて問題が落ち着いていくと考えています。
費用について
親子の問題は、ご家庭の状況や必要な介入の内容、期間によって対応が大きく異なります。そのため費用は一律ではなく、ご相談の際に状況を伺ったうえで、内訳と見通しをご説明します。ご依頼前にご納得いただけるまでご説明しますので、費用面の不安もそのままお聞かせください。
よくあるご質問
子本人が相談を嫌がっていても依頼できますか
できます。当事務所は親御さんの代理人としてご依頼を受けますので、子本人の同意がなくても、親御さんのご意思でご相談・ご依頼いただけます。
相談したことが子に知られることはありませんか
弁護士には守秘義務があり、ご相談の内容を親御さんの了解なく子に伝えることはありません。連絡の方法についてもご希望を伺います。ただし、弁護士が介入する段階では子に連絡を取ることになります。詳しくは【親子問題】相談内容は子に伝わるのか|守秘義務と連絡の取り方をご覧ください。
子が50歳を超えていても相談できますか
できます。実際に50歳を超えるお子さんのケースも取り扱っています。親御さんが高齢であるほど、早めに方針を立てておくことが大切になります。
親が高齢で動けない場合、きょうだいが相談してもよいですか
ご相談いただけます。進め方には親御さんご本人の意向確認が関わりますので、【親子問題】きょうだいが相談者になる場合|親が動けないときもあわせてご覧ください。
依頼すれば必ず子は自立できますか
人が関わることなので、結果をお約束することはできません。ただ、親子が物理的な距離を取るだけでも双方に変化が訪れることは少なくなく、当事務所はその変化を自立につなげていくことを目指しています。
今まさに暴力を受けています。どうすればよいですか
身の危険があるときは、まず110番通報してください。安全を確保したうえで、今後の対応をご相談いただければと思います。
連携している自立支援カウンセラーについて
当事務所と連携して子の生活支援を担っている、民間の自立支援カウンセラーの取り組みは、次のサイトでご覧いただけます。
自立支援カウンセラーのサイト
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親御さんだけで抱え込まずにご相談ください
子の暴力やひきこもり、お金の問題、犯罪行為は、家族の中だけで解決しようとするほど、親御さんが疲れ果ててしまいがちです。弁護士が親御さんを守り、カウンセラーが子を支える。この形で、親と子がそれぞれの生活を取り戻すお手伝いをしています。これまでの経緯がうまく説明できなくても構いません。今困っていることを、そのままお聞かせください。
同じような状況でも、経緯や残っている記録によって取れる手段は変わります。どこから手をつければよいか判断がつかない段階でも、事実を整理するところからご一緒できます。
当事務所では、電話・メール・LINEのうちご希望の方法でご相談をお受けしています。ご都合のよい手段をお選びください。
早い段階でご相談いただくほど、選べる手立ては多く残ります。迷っている段階でも、まずはお気軽にお声がけください。


