マイベストプロ東京
田村哲也

小規模事業所経営者の頼れる経営アドバイザー

田村哲也(たむらてつや) / 経営コンサルタント

office TAMURA (オフィス タムラ)

コラム

「マダックス」

2021年5月24日

コラムカテゴリ:ビジネス

野球の話だ・・・
100球未満で完封した投手のことを
【マダックス】と呼ぶことをご存じだろか?

今年のプロ野球では4年ぶりに2名が達成
・ヤクルトの小川投手:99球(5/15)
・楽天の早川投手:98球(5/16)

◇完封:得点を奪われず一人の投手が投げ切ること◇
 (完投:失点はしたが最後まで投げ切ること)

1990年代のメジャーにおいて
最も優秀な投手の一人と言われる
『グレッグ・マダックス』

パワーピッチャーが脚光を浴びる中
 精密機械のようなコントロールと多彩な変化球
 更には堅実なフィールディングを駆使して

(当時の)筋肉増強剤で
 鎧をまとったスラッガー達を手玉に取り・・・

*通算勝利数:355勝
*100球未満の完封勝利:13度(凄すぎる)
*サイヤング賞:4回
*ゴールデングラブ賞:18回
*2014年に野球殿堂入り

この実績と栄誉に称賛の意味も込めて
「100球未満の完封投手」を【マダックス】と呼ぶ

超省エネな天晴れ投球術
 ビジネスに置き換えれば
 実に見事な生産性の高さと言えよう

ちょこっと考察

ご存じ野球は
 出来得る限り得点を奪われずに
 27個のアウトを取るスポーツ
 (3アウト ✕ 9イニング)

*1試合を99球で完封するとは
 → 1イニングの平均球数:11球
 → 1人当たりに要する球数 ≒ 3.67球以下

いかにコントロールが良く
 早めに打ち取っているかがわかる
(四死球なんてもってのほか)

*1勝利で100万円を手にすると仮定
 → 99球での勝利:10,101円/球
 → 150球での勝利:6,667円/球

いかにコスパがいいかも如実に伝わる


単なる
 スピードやコントロール以上に
 手元での微妙なスライドや
 心理的な駆け引きや
 投手が常に有利な空気感や・・・

(きっと)結果的に
 守りのリズムが整い
 その流れが自軍の攻撃面に活かされ
「試合に勝つ」という後ろ姿と安心感と
 圧倒的な目的意識が
 チームのパフォーマンスを底上げしている
 (に違いないと私は勝手に推測・・)

これこそ単なる省エネではなく
 究極の「生産性の向上」と「業務効率化」
 といった戦略だと言わざるを得ない

本来意義

手が出ない~当たらない
 といった160キロ超の
 スピードボールは魅力的だ

しかしながら球数が増えたり
 遠くへ飛ばされたり
 故障が付きまとう・・・
 といったリスクも背中合わせ

一方マダックスのように
 相手がつい手を出してしまうような駆け引き
 勝利からの逆算思考
 ペナントレースという長丁場における
 他の投手陣の負担減

なんだかビジネスにおける
 マネジメントや組織のあり方・・
 目的と手段の本来意義・・
 といったようなものが

マダックスを通じて
 別の角度から教えてくれているような
 気がするのです

御社のマダックスは?

間違っても
 ただ単に球数が少なければ
 いいという話ではない

*三振かホームランか
  ・・・といった真剣勝負も
*投手戦より打撃戦
  ・・・といった醍醐味や面白さも

観客を熱狂させるには大切な要素だと承知

それらは
 ビジネスに置き換えても
 ステークホルダーから
 いかに魅力的に写るかと同様の観点だ

言いたいのは
 視座のバランスが大事だということ

点を取ることに視野が向きがちだが
・点を取られない事
・コントロールや守備を大切に扱うこと
・球数にこだわること
・リズムやテンポがいかに重要かということ

それって
 あなたの業務においては何にあたるだろうか?

そんな
「ムリ・ムラ・ムダ」の見直しや
「基本(原点や本質)」の再確認にこそ
 本当の意味での
 ・働き方改革だったり
 ・ライフワークバランスだったり
 ・生産性や業務効率の
 『核』が潜んでいるのだと私は思うのです


企業においても
 速い球を投げる人や
 遠くへ飛ばす人が評価されがちですが

100球未満の完封を
【マダックス】と称するように

御社ならではの
「○○を◆◆出来たら」といった基準に “名前” を付けて
 本質と方向性の足並みを揃えてみるのも
 いいかもしれませんよね

と言いつつも
 大谷翔平選手の連日の活躍に
 心を揺さぶられ

スーパーマン的
 パフォーマンスを目の当たりにすると
やっぱり
 剛速球と豪快なホームランだよなって・・・

今日のコラムが
 「なんだかなぁ」って伝わっちゃうことも
  正直認めて・・・しなります!!

_167_

この記事を書いたプロ

田村哲也

小規模事業所経営者の頼れる経営アドバイザー

田村哲也(office TAMURA (オフィス タムラ))

Share

田村哲也プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
090-5562-7502

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

田村哲也

office TAMURA (オフィス タムラ)

担当田村哲也(たむらてつや)

地図・アクセス

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ東京
  3. 東京のビジネス
  4. 東京の経営コンサルティング
  5. 田村哲也
  6. コラム一覧
  7. 「マダックス」

© My Best Pro