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林照剛

屋根・外壁塗装、雨漏りに強いリフォームの専門家

林照剛(はやしてるたけ) / 1級建築施工管理技士

株式会社ラディエント

コラム

コーキングの劣化とは

2024年1月16日 公開 / 2024年1月18日更新

テーマ:外壁塗装の豆知識

コラムカテゴリ:住宅・建物

外壁塗装を実施する場合、一緒に考えておくべきものがコーキング工事です。これまで26年間、外壁塗装に携わってきましたが、塗装時期にコーキングが劣化していないことは基本的にはありません。塗装時期を迎えたお宅のコーキングは劣化している可能性が高く、メンテナンスをしなければせっかく外壁塗装を施工しても、効果が半減してしまいます。

外壁とコーキング材との間に隙間が出来ている(剥離)



原因

  • プライマーの塗り忘れ、プライマーの塗りムラ
  • 外壁の動きにコーキングの接着強度が耐えられなかった
  • 3面接着による施工

対策

  • 次回の打ち替え時にはプライマーをしっかり入れる
  • 3面接着を防ぐためそこ部分にボンドブレーカーというテープを貼ってからコーキングを打つ
  • コーキング材の真ん中が切れる破断(はだん)


コーキング材の真ん中が切れる破断(はだん)




原因

  • コーキング材自体の劣化、寿命


対策

  • 次回の打ち替え時には耐久性のいいコーキング材を選ぶ


コーキング材の後ろのバックアップ材、あるいはハットジョイナーが見える



原因

コーキング材の厚み不足

  • ①の赤丸部分はバックアップ材になります。下の青丸部分がコーキング材になります。ご覧いただいたら分かるようにコーキング材の厚みが1mm程度しかありません。
  • ②こちらはハットジョイナーと呼ばれる下地部材がコーキング材のすぐ後ろにあり①と同様厚みを確保出来ていません。


対策

  • ①の場合は、バックアップ材を入れず、ボンドブレーカーを貼りコーキングを打ち厚みを確保する(8mm以上)
  • ②の場合は背の高いハットジョイナーを設置してなっているものですので、どれだけ耐久性のいいコーキング材を打っても根本的な解決にはなりません。カバー部材で覆う、ブリッジ工法でコーキングの厚みを確保するしかないです。

コーキング材が取れた状態(欠落)




原因

  • プライマー不足
  • コーキング材の選定不足


対策

次回打ち替えにはしっかりプライマーを塗り、耐久性のいいコーキングを見られる
ここまでくれば当然弾力性はなくスカスカ状態です。早めの対策をする事をおすすめします。

コーキングの黒ずみ


コーキングが黒くなって汚れているように見える事はありませんか?あれはブリード現象と言ってコーキング材と塗料が反応することで、コーキングが黒ずんだりグレーの汚れが浮き出てきたりする症状です。ブリード現象は、コーキングを打ち替えしてその上から塗装した場合に起こる現象です。外壁の素材がモルタルでもサイディングでも、両方で発生します。これが、【ブリード】という現象です。

ブリードの原因は、コーキング材の中に可塑剤(かそざい)という成分によるものです。塗り終わった後はキレイでも、時間が経ちシール内部の可塑剤が塗料と反応して浮き出てくることで、塗装面に移行しベタつき感がでてきます。これにより汚れを拾いやすくなり、黒ずんできます。塗装の業界では、これを汚染(おせん)と言います。

仮にこの壁の上に塗装しても、時間が経てば同じ様に汚染されてきます。そこで、ブリードを防ぐため可塑剤移行防止剤を先に塗っておきます。打ち替え時には、ブリードしにくいノンブリードタイプのコーキング材を使用するのが前提となります。

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