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林照剛

屋根・外壁塗装、雨漏りに強いリフォームの専門家

林照剛(はやしてるたけ) / 1級建築施工管理技士

株式会社ラディエント

コラム

防水シートの劣化

2024年1月26日 公開 / 2024年1月29日更新

テーマ:雨漏り

コラムカテゴリ:住宅・建物

建物は雨風や外気温から住む人を守り、快適に生活するため大きな役割を果たしています。建物に使用される建材は幅広くありますが、建物を雨から守る防水の役割を果たしている建材はご存じでしょうか。防水には1次防水と2次防水の形で2重に保護されています。1次防水は、屋根材や壁材の塗膜による防水や、瓦などのように陶器質で吸水しない無機材料よって防水を行います。次に2次防水は、屋根材や壁材下に張られている防水シートによって保護されています。このように1次防水に不具合が起こった場合でも、二重で保護することで建物へのダメージを軽減させる構造になっています。
しかし、この防水シートも経年劣化は防げないため、その防水効果建材にシートの役割や種類、耐用年数について解説していきます。

防水シートの役割

雨水や湿気の侵入を防ぐ

防水シートは建物の外壁や屋根に施工され、雨水や湿気の侵入を防ぐ役割を果たします。これにより、建物内部の構造や内部空間を水から守ります。

断熱効果を高める

一部の防水シートは断熱材としても機能し、建物内部の温度を調整する役割を果たします。これにより、冷暖房効果を向上させ、エネルギー効果を改善することができます。

防湿効果を高める

防水シートは湿気の侵入を防ぐだけではなく、建物内部の湿度を調整する役割も果たします。これにより、カビや腐食の発生を防ぎ、建物の耐久性を向上させます。

外壁に使用される主の防水シートの種類・耐用年数

アスファルト防水シート

アスファルトフェルトは、繊維のくずを混ぜたフェルトにアスファルトを染み込ませて作った防水シートです。
アスファルト防水シートは主に昔ながらのモルタル外壁の住宅によく採用されています。モルタルの外壁は経年劣化でひび割れが起こりやすいので、高い防水性が求められます。モルタル外壁などで使われているアスファルトフェルトは、水分を通さないだけでなく、湿気も逃がさない性質を持っています。


透湿防水シート

透湿防水シートは、1990年代から多くの住宅で使用されている防水シートです。ポリエチレン不織布が使われています。雨水の侵入を防ぐ防水性と、結露などの湿気を排出する透湿性を持っており、高気密高断熱住宅に最適な防水シートです。
特に近年の住宅は、高機密高断熱の機能性の高い住宅がほとんどです。しかしデメリットとして外気との温度差が大きくなりやすく、壁内部で結露が起こりやすくなります。そのため透湿防水シートは近年の住宅と相性が良く、非常に多くの住宅で使用されています。


防水シートが劣化する原因



水の浸入

外壁内の防水シートは、雨水や湿気か建物を保護するために使用されています。しかし、時間の経過とともに防水シート委が劣化すると、水が浸入しやすくなります。水がシートに浸透するとシートが少しずつ腐食し始めます。

日光や気候条件

外壁内の防水シートは、外装の割れや欠落によって太陽光や気候条件にさらされることがあります。これらの要因により、シートの表面が劣化し、腐食が進行しやすくなります。

施工不良

防水シートの施工が不適切な場合、シートの接合部や継ぎ目が弱くなり、水の浸入が起こりやすくなります。施工時の不良が原因で腐食が進行することがあります。

定期的なメンテナンスの欠如

外壁内の防水シートは定期的なメンテナンスが必要です。適切なメンテナンスが行われていない場合、シートの劣化や腐食が進行する可能性があります。

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