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コラム
4つのステップで自分の仕事を天職チェックしてみましょう
2023年7月24日
目次
始めに
米国の名門大学Yale大学の研究者(当時)は、米国で需要が減りつつある職業、新聞記者の仕事を解雇された方にインタビューし、解雇された後、どんな職業に就いたかを調査しました*1。この研究から、天職だと思う要素が3つあると提案しています。その要素をご紹介しますので、ご自身の仕事が天職に近いのか、仕事のどんな点を天職だと思っているのかなどチェックにご活用ください。
天職を構成する要素その1:作業やタスク
その仕事の作業そのものが好きということです。新聞記者の場合は、取材や記事を書くといった作業になります。私の場合は、知的なものを学んで理解する、語学を使うことが好きなので、外務省時代のお仕事も、今の仕事(テック系のビジネスコンサルタント)も語学を使いますし、国際政治や世界の最新テクノロジーに触れるので、作業そのものが好きだと認識しています。
天職を構成する要素その2:仕事で関わる人
お客様、会社の同僚、提携先の方など仕事で関わる方とフィーリングがあうとか、同志(英語だとLike Minded People)だと思えていると天職感が高まります。私の場合は、外務省時代であれば、日本の平和、ひいては世界の平和に貢献したいと思う崇高な思いを持った上司や同僚に囲まれ、同志のように感じていました。今は、技術を通じて、日本や世界の課題を解決したいという志の高いお客様に恵まれ、私の仕事に対する専門的なフィードバックも頂け、一緒にお仕事をさせて頂けるのをありがたく思っています。
天職を構成する要素その3:社会や人にどんな貢献をしたいか
組織がしたい貢献と自分がしたい貢献が同じであれば、天職感が高くなります。新聞記者の場合であれば、経済社会政治的な問題を取り上げることで世論を動かし、問題を改善させたいと思っているといった貢献になるかと思います。私の場合は日本、ひいては世界の平和に貢献したいと思っているので、外務省時代は組織のしている貢献と私がしたいと思っている貢献が一致していました。また、今は、日本企業様と海外企業様をつなげる仕事をしているので、海外と日本との結びつき高めることで日本と世界の平和につながると思っており、私の仕事を通じて私がしたい貢献ができていると思っています。また、天職や生きがい作りを通じて、人が好きな仕事をすれば、争いが少ない社会になると思っていますので、天職発見実現セッションも私がしたい貢献につながっていると感じています。
天職を構成する要素その4:仕事において譲れない価値観
最後に前述の研究論文にはありませんが、仕事をする上で絶対にゆずれないこと、やりたくないことが、担保されているかもとても重要です。いくら、作業そのもの、人が好き、組織がしたい貢献と自分がしたい貢献が同じでも、仕事をする上で譲れない価値観が実現されていないと、天職だと感じきれないのです。私がやりたくないことは、自分で残業のコントロールができないこと、そしてゆずれないことは、自分の仕事の内容、働く人、報酬を組織という枠を超えて、自由に決めたい、自分の力を試したいということでした。というわけで私は、独立に至っています。そして、価値観が実現できる環境で、最初の3つの要素が含まれた仕事を整えていきました。
ゆずれないことは、やりたくないことは、人それぞれ様々なだと思います。転勤が絶対にいやだ、多国籍なスタッフがいる中で身を置きたい、ずっとオフィスにいる仕事より、外出や訪問が多い仕事がよい、福利厚生で絶対にゆずれないことがあるなど、自分の心に正直に洗い出してみて下さい。
最後に
皆様は読んでチェックされていかがだったでしょうか?この4つの要素は、年齢やキャリアの発展によって変わってきますので、定期的に確認するとよいでしょう。
この4つのステップをやると自分の天職がとてもイメージしやすくなります!
個人の方で転職を考えている方などは、転職先を選ぶ基準作りに活用してみて下さい。転職を考えていない方の現状チェックにもとっても有効です。経営者の方であれば、会社を個人のように見立てて、ステップを踏んでみて下さい。会社の方向性が見えてくるかと思います。
私のセッションでは、この4つのステップを丁寧にお客様からお話を聞きながら、洗い出していきます。一人では、浮かんでこなかった深い回答を引き出すお手伝いをしています。
セッションご希望の方は、メールでのお問い合わせをクリックしてご連絡下さい。
出典:Jiang, W. & Wrzeniewski, A. 2017. The structure of work in wholes and parts: The role of meaning in declining occupations. Symposium presented at the 77th Annual Meeting of the Academy of Management, Atlanta, GA
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