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青木紘

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青木紘(あおきひろし)

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コラム

殺犬・殺人ダニ(追記)

長崎の動物病院

2013年9月19日 / 2016年3月18日更新

「ほくろが急に大きくなりました!」
と来院されました。



ダニです。

血を吸って大きくなっています。(イエダニとは異なります。)

専用の鑷子(せっし)で顎がちぎれないように注意深く除去します。
たかがダニとあなどってはいけません。

実はノミよりも恐ろしい外部寄生虫なのです。

ノミは寄生されても症状はほぼ痒みだけ(ノミアレルギーも含む)もしくはお腹の寄生虫をもらうくらいですが、わんちゃんに寄生するダニはバベシア病という貧血を引き起こす恐ろしい病原体を持っています。

バベシア症とはバベシア属に属する赤血球寄生原虫による貧血を主症状とする病気のことです。
血液に寄生するとても小さな病原体が赤血球を破壊することにより貧血をはじめ様々な症状をきたし、時に死に至ることもめずらしくはありません。

当院でも年に数件は確認されます。

診断は困難で、顕微鏡で確認出来ることもあれば遺伝子検査までしないと確定できないこともあり、その他の貧血と間違って治療をしてしまうと症状が悪化してしまうこともあり、診断にも非常に注意が必要です。

治療も容易ではなく、以前は注射薬がよく使用されていましたが、最近では複数の薬剤を併用する方法、国内では購入できない海外の薬剤を輸入して治療したりもしますが、いずれにしても特効薬などは存在せず治療は困難を極めます。

何よりダニに咬まれないこと、予防をすることが第一となります。

予防の方法としては、スポットタイプ(首の後につけるお薬)を月に1回つけるものが主流ですが、
最近では飲み薬などもあります。かかりつけの動物病院にてご相談下さい。
(※市販の予防剤は効果が不十分なことがあります。動物病院専用薬をお勧めします。)

かかってしまってからでは、遅いのです。

気をつけましょう。


 またこのダニは、SFTSという人に感染する新しいウイルス病ももっていることが2011年にわかりました。日本においては2013年1月に海外渡航歴のない方がSFTSにかかっていたことが初めて確認され、以降徐々に国内における感染が確認されはじめましたがはっきりとした分布等疫学的な情報は未だ調査段階のようです。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts.html

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(国立感染症研究所)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/sfts/3143-sfts.html

最新(平成25年8月29日)の情報(厚生労働省HPより)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20130829-01.pdf

予防・対策法(上記より抜粋)
草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事。


また、現在のところSFTSウイルスに対して有効なワクチンは無いとのこと。


くれぐれも気をつけましょう。


※9月19日追記
わんちゃん・猫ちゃんの具体的な予防法を記載していませんでしたので、追記致します。

平野町ペットクリニックホームページ

http://hiranotown-pc.com/

※ご質問はできるだけ返答するように致しますが、個々の病気の質問に関しては、患者様の現在の状態や病気の経過日数、犬種・猫種、年齢、既往症、それまでの治療歴、検査等により状況が大きく異なりますので具体的な返答が難しい場合が多くあります。直接ご来院下さい。
またすぐに返信できない場合がありますが、ご了承下さい。

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