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コラム

噛みくだく力

2013年6月13日

 食事の際に食べ物をよく噛むことの大切さは、今さら言うまでもない。体にいいだけでなく、口の周りの筋肉を発達させることで表情も豊かになって発音もよくなる。さらに、噛むという機械的な刺激が脳の活動を活発にするという。ところが現代では、時間に追われて食事の時間も短くなった。手軽に食べられる物、柔らかい食べ物が多くなった。その結果、昔と比べて噛む回数は激減しているようだ。

 あるサイトによれば、おこわが主食だった弥生時代は食事に1時間近くもかけ、噛む回数も約4000回だったという。その後、主食にうるち米や麦、副食に煮野菜や焼き魚という食生活に変わってからも、戦前までの長い間、食事時間は20~30分、噛む回数は約1400回とほぼ一定していたそうだ。これが現代では、食事時間も噛む回数も戦前の半分以下に減ってしまったとのこと。パンやハンバーグ、ラーメン、グラタンなど、あまり噛む必要がない柔らかい食べ物が主流になっていては当然の結果であろう。

 以前新聞に、テレビと新聞による情報を食物に例えて「噛みくだく力」の重要性を訴えたコラムがあった(by高橋庄太郎)。曰く、テレビによる情報は映像や音によっておいしそうに加工された流動食。活字中心の新聞のそれは固形食であるという。なるほど、そうなるとラジオは両者の中間、お粥とか離乳食に相当するか...。さらに、活字情報である新聞記事や本は、その内容によって固さが変わってくることになる。流動食なら誰でも、大した努力も要らずに摂取できるが、固形食は噛みくだく必要がある。高橋氏は、この噛みくだく力を発達させることが「考える力」にも通じると主張する。簡単に飲み込める流動食ばかりを求めていては、思考力は衰えるばかりであろう。

 私は塾を開いているが、丁寧にわかりやすく教えることが理想だとは思っていない。生徒がつまずかないよう手を取り足を取り教え込むのは、せっかくの固形食を十分に噛んでやってから与えることに他ならない。これでは子どもの噛みくだく力は育たない。柔らかい物ばかり欲しがる指示待ち人間を作り出してしまう。わからないときでも自分で何度も噛んで飲み込むことができる、クルミの殻なら道具を使って割る知恵が働く...。今の子どもたちにこそ、そんな逞しい思考力を育む事が急務だと考えている。

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