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小林良行

子どもの「考える力」を引き出し育むプロ

小林良行(こばやしよしゆき) / 塾講師

思考道場 楠塾 

コラム

日本語に敏感になろう!

2013年6月15日

コラムカテゴリ:スクール・習い事

 次のそれぞれの文で、「それ」が何を指しているか答えてみてください。小学生高学年
に与えているオリジナル教材の問題です。

 1.子どもの頃、わたしはよく川で遊んだ。それが子ども時代の一番の思い出だ。
 2.子どもの頃、わたしはよく川で遊んだ。それが一番の楽しみだったのだ。

 1は「川で遊んだこと」で問題ないですね。「それ」の代わりにこれを入れてみると、「川で遊んだことが子ども時代の一番の思い出だ」でしっくり来ます。では、2はどうでしょう?これも同じく「川で遊んだこと」でいいでしょうか...?「それ」の部分に代入してみると「川で遊んだことが一番の楽しみだった」となり、違和感が残ります。ここは「川で遊ぶこと」が正解。1では過去のことを今から見て「思い出だ」と言っているのに対し、2では過去のことがその時点で「楽しみだった」と言っているのです。

 次は塾用の教材から...。「そこ」が指しているのは何か、空欄をうめてください。

 綿毛についたタンポポの種子は風のまにまに飛び回り、着陸するとそこに根を下ろす。
 「そこ」=「タンポポの種子が(     )所」

 これを、文中の言葉のまま「着陸する」と答える生徒が多くいます。でも、これでは×です。「着陸する」は現在形ですが、「タンポポの種子が着陸する所」では、これから着陸するイメージになりませんか...?つまり、この場合の「着陸する」は未来形なのです。これから着陸する所に根は下ろせません。ここは「着陸した」と過去形で答えるのが正解です。

 最後にもう一問。1と2の違いはどこにあるでしょう?

 1.A液とB液を混ぜることでCが発生した。
 2.A液とB液を混ぜることでCが発生する。

 「した」と「する」の違いだけですが、1はたまたまそうなったという結果を報告しているに過ぎませんが、2は常にそうなるという原理を表しています。このあたりは英語の現在形も同じですね。

 当塾では子どもたちが言葉に敏感になれるよう、今後も国語を重視し、様々な教材を与えて行く予定です。ご理解とご協力をお願いします。

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