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長島武

証券マン歴38年の独立系FP、CFP資格も持つ資産運用のプロ

長島武(ながしまたけし) / ファイナンシャル・プランナー

長島FP事務所

コラム

2024年 投資の参考に17:投資信託の比較

2024年2月16日

テーマ:投資

コラムカテゴリ:お金・保険

投資信託は何本(いくつも種類があり)もあり、運用をどの投資信託でするか、運用利回りの実績で選ぶ人がほとんどではないでしょうか。悩みますね。下の二つの投資信託があるとすれば、どちらの投資信託を選んだ方が、正解でしょうか?なぞなぞみたいですね。
ファンドリターン 無リスク資産リターン 標準偏差
①  10%       0.1%       25%
②  5%        0.1%       10%
投資信託を比較する時、普通はシャープレシオを使いますね。シャープレシオからみると
①  0.4
②  0.49
・②のほうが同じリスクを取りながらリターンが高いと言えますね。シャープレシオは、単に運用利回りだけを見て比較するより、同じリスクをとるなら、どちらがいいかの指標ですね。同じ投資信託でも期間が1年、3年、5年とシャープレシオも変わってきますね。あくまで過去の実績ですが、同じ期間を比較するのがいいでしょう。
 インフォメーションレシオは、ファンドリターンと言っても、そもそもベンチマーク(日経平均とかSP500、全世界株式、ナスダック指数)が違うので、ベンチマークからの超過リターン(アクティブリターン)を基にする指標ですね。ベンチマークが違う投資信託を比較するのに、有効だと思います。ベンチマークからの超過リターンを得るために、どのくらいのリスクがとられたかを計算して、この数値が大きいほど、取られたリスクに対して超過リターンが高く、アクティブ運用の効率が良いことを表していますね。
 早く言えば、グーグルやヤフーでインフォメーションレシオを検索して大きい数字が比較したときにいいということですね。

5本の投資信託で比較してみます。
①eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリ―)
②iFreeNEXT FANG+インデックス
③ニッセイ外国株式インデックスファンド
④野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
⑤SVI・V・S&P500インデックスファンド

単価と期間騰落率 1年  3年   5年
①22726円   31.69  64.54  124.39
②50473円   92.19  90.89  414.61
③36368円   33.86  76.93  141.54
④131193円   84.54  118.66  338.90
⑤24669円   38.62  88.24

シャープレシオ  1年   3年   5年
①       2.69   1.37   1.07
②       3.90   0.87   1.34
③       2.81   1.43   1.13
④       2.59   1.12   1.34
⑤       3.04   1.5

インフォメーションレシオ 
         1年   3年   5年
①        5.71  0.63   -7.05
②        2.71  1.28   11.52
③        10.22  1.46   -9.24
④        1.46  4.49   14.31
⑤        29.40  49.38

比較してみて私自身も驚きましたが、インフォメーションレシオ5年でみると違いがありますね。

過去の運用実績だからというと身も蓋もありません。
騰落率だけで選ぶよりも、シャープレシオ、インフォ―メーションレシオを参考に選んで方が、ベストではないかもしれませんが、ベターではあると思いますね。

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