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長島武

証券マン歴38年の独立系FP、CFP資格も持つ資産運用のプロ

長島武(ながしまたけし) / ファイナンシャル・プランナー

長島FP事務所

コラム

2024年 投資の参考に14:アセットアロケーション米国編

2024年2月12日 公開 / 2024年2月13日更新

テーマ:投資

コラムカテゴリ:お金・保険

アセットアロケーション よく聞く言葉ですね。
企業型DC(確定拠出年金)でもイデコ(個人型確定拠出年金)でもNISAで運用している投資信託でも、1年に1回は見直し、確認をしたほうがいいと言われていますね。
退職する前など、お金が必要になる前には、株式比率を下げたり、元本確保型の商品に変えたりした方が、ベストですね。
リーマンショク時の事を比較してみます
             下落率
株式100%         -54%
株式80%債券20%      -40.6%
株式50%債券50%      -24%
株式20%債券80%      -8.6%
仮に、リーマンショックの後に退職金1000万円受け取れる株式100%で運用していても、リーマンショックが起こり、460万円になったケースもあると思います。又、お子さんの大学費用に積み立てて運用していた時価500万の投資信託(株式50%・債券50%)が、リーマンショック後、時価380万になるケースも当然あり得ます。時間がたつと、元に戻ってきているんですが、使い道の時間が決まっているとどうにもならないですね。そうかといって、はじめから元本確保型商品で数十年間運用しても、ほとんど利息ありませんね。
私の勤めていた会社では、退職金の一部を企業型DCに変更したのが、リーマンショックの数年前でしたね。国内株インデックス運用100%で運用していた私もリーマンショックで一時元本を割り込んでいたのですが、時間を味方につけて+に転換していたものです。元本確保型商品を選んでいた社員の中には、リーマンショックのときには、「よかった」と言いながら、退職前には、「全然増えていない」とがっくりしていましたね。
下がる時には、債券の比率を多くして株式を減らしていた方が当然いいですよね。問題は、「いつか」ですね。しかし、ITバブルの頃、ITバブルを予測して、人よりも早く、相場が下がると読んで相場に臨んでいた方々は、バブルがはじける前に、バブル相場乗れなく、資産が減り、読み通り、ITバブルはじけたのですが、時すでに遅しでメリットを受けとれなかったこともありますね。時間との勝負になります。
2024年米国市場
           1月2日      2月12日
 エヌビディア    492.44ドル    722.48ドル
スーパーマイクロ
コンピューター    280ドル      773.01ドル
アーム        73.5ドル      148.97ドル
AIの一人勝ちの相場が続いていますね。今年は、大統領選挙の年です。バイデン大統領にとって再選するためには、株式市場を上昇させておいて、「景気はいい」と国民に示すのが
一番の選挙対策になるのです。それで大統領選挙の年は株価が上がると言われています。確かに、上の三銘柄をみると凄いの一言です。来週、エヌビディアの決算発表ですが、又、又、上方修正すれば、又、又、レーティングが上がり、株価爆発ですね。
景気が良い時には、過去、銅の値段もあがっています。直近、ナスダック指数は上昇していますが、銅の値段は、最近連動していませんね。過去の例をみれば、米国市場は、金利を上げていたのを止めて、その後、金利を下げてから株式は、暴落している実態があります。今年は、何度もいいますが、大統領選の年。
バイデン大統領が自負しているより、「景気はいいのか」との疑問は残りますね。ウオーレンバフット氏は、アップル株の大量保有者かつ大口投資家で有名ですが、最近は石油株を買い集めているそうです。(2月9日ラジオ日経より)
ハイテク相場が続いてもよし、スエズ運河かなにか突発的な事が起こっても対応できるように分散投資しているのですね。
今年1年、AI相場が続くとみている人は、相場に乗ればいいと思うし、米国は利下げに入るとみる人は、アセットアロケーションで株式比率を下げればいいし、個人個人の考え方になりますね。
個人的には、米国が利下げを実施したら、株式比率を下げた方が、過去の例からは、安全ではないでしょうか。それまでは、AI相場にのるというのも、一つの考え方ではないでしょうか。米国の利下げも一昨年から言われている事ですから、今年も、一部には3月からの声もありますが、まだ、わかりませんね。なんせ、大統領選挙の年ですから。(CPIにしろ、雇用統計にしろ、現政権に有利なように、組み入れ項目や指数を変更もできるし、過去変更されてきてますね。)

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