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長島武

証券マン歴38年の独立系FP、CFP資格も持つ資産運用のプロ

長島武(ながしまたけし) / ファイナンシャル・プランナー

長島FP事務所

コラム

初心者向け証券勉強(株式2:銘柄の選び方PER.PBR)

2023年12月1日

テーマ:投資

コラムカテゴリ:お金・保険

11月27日の日経新聞に「大企業は株主軽視か偏重か」「PBRが発するメッセージ」という見出しが載っていました。他にも日米欧の比較が載っていたので一部を紹介します。
PBR1倍割れ企業
日本(TOPIX500) 39.5%
米国(S&P500)   5 %
欧州(STOXX600) 24 %
日本の上場企業はPBR1倍以下の企業がおおいですね。
PBR(株価純資産倍率)単位は倍=株価/1株当たりの純資産の公式になります。株価が直前の本決算末の「1株当たりの純資産」の何倍になっているかの指標ですね。わかったようでわかりにくいですよね。「解散価値」とも言われ、1株1000円でA社の株を保有しているとき、仮に、A社が会社の活動を辞めて解散する時は、1株1000円で株主に分配される金額とされています。この時、PBRは1倍になります。
A社の株が800円の時は、会社の解散価値は1000円とするとA社のPBRは、0.8倍になります。
A社の株が1200円の時は、会社の解散価値は1000円とするとA社のPBRは、1.2倍になります。
私達証券マンがA社の株を800円の時、お客様にご案内する時「A社の株は現在800円でPBRは0.8倍です」とよく伝えます。PBRの倍率を聞いてお客様も割安かと株価判断の材料にされています。
逆に、A社の株価が1200円の時、お客様にご案内する時「A社の株は現在1200円でPBRは、1.2倍です。」と。この倍率を聞いてお客様は株価判断の材料にされるんです。
株価を判断するには、同業種の平均PBRや会社の過去からのPBRの推移なども重要なのですが、今年、東京証券取引所が、海外企業と比べてPBR1倍割れの企業が多いので、日本の上場企業にも改善を促しているのです。改善策としては、自社株買いをしたり、増配をすることです。PBR1倍割れの企業で黒字会社であれば、今後配当など増える可能性あるかもしれませんね。
PER(株価収益率)単位は倍=株価/1株当たりの当期純利益(EPS)
会社の株価は、1株当たりの利益の何倍まで買われているかを表す指標です。B社の株価が1000円の時、予想1株当たり当期利益が100円であれば、PERは10倍となります。
株価が1200円であればPERは12倍となります。
やはり、PERは、同業種との比較や、過去からの会社のPERとの比較が重要になると思います。
2023年11月30日時点の日経平均採用銘柄では
PBRは1.31倍   PERは14.85倍です。
PBR,PERともにA会社とB会社を比較する時に、よく使います。勿論、割安だから買い銘柄、割高だから売り銘柄と単純にはいきませんが、株価の位置を判断する材料としては、有効だと思います。
次は移動平均線について説明していきます。

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