「訪問販売によるリフォームトラブル」の記事から５ 雨漏りは、雨が漏るから雨漏り…
昨年の暮れにお客様(以下Aと表記します)から、訪問業者が来て「屋根に問題がある」と言っていると電話がありました。
私「いつ来たのですか？」
A「今です。」
私「今いるのですか？」
A「はい、屋根の上にいます。」
私「えっ！すぐに下りるように言ってください。いつも頼んでいる工務店に見てもらいます。と言って帰ってもらってください。」と言いました。
A「はい。」
2日後、そのお宅に向かいました。どこに上がっていたか聞くと2階の屋根とのこと。梯子を掛け屋根に上がりましたが、割られている様子もなく、平屋部分の瓦も以上はなさそうでした。写真を撮って下に下りました。
私「大丈夫のようです。今からパソコンで写真を見せます。」
パソコンで写真を見せました。
私「どうですか。瓦が割れていたり、ずれていたりしているところはないでしょう。」
A「ええ。」
私「なんて言って来たのですか。」
A「近くで工事しているが、お宅の屋根はこのままでは雨が漏る。今なら近くで工事しているから、足場をそのまま持ってくれば足場代を安く出来る。」
私「近くで工事していましたか？」と聞くと数件向こうで屋根だけが見えるぐらいの家で工事しているということでした。
私「いいですか、下から見て屋根がおかしいなんて分かりません。隣の家で足場を掛けて工事しているなら分かりますが、何軒も離れていてはとても無理です。」
続けて
「足場を持ってくれば安くなると言ったそうですが、足場工事は足場材料の賃料と足場を組んで解体する手間だけです。近所で掛けている足場を持ってくるからと言っても、一度解体しないといけない、足場材料を使うことも組んで解体する手間を値引きできるわけがありません。また家の形が違えば使う足場材料も変わりますから安く出来るわけがないのです。本当は費用がかかるのに安く出来ると言う業者はまともでないと思ってください。」
A「はい、分かりました。でも、親切な人に見えたのですが…。」と言われるので
私「まともな業者なら近くで工事中に営業に来るなどしません。せいぜいチラシを配る程度です。それにこのままでは雨が漏るなど不安をあおる業者は信用できないと思ってください。医者でも見ただけで病気は分かりません。検査したり、触診したりして病名を判断します。家も同じです。屋根がおかしいと言ったのは、お宅は数年前に外壁の張り替えをしたため、外から見て屋根以外で言うことがないからです。」
「こちらから聞いたわけでもないのに不安をあおる業者は信用できません。また来たら、決まった業者に頼んでいると言って断ってください。」と言って帰りました。
次回は、『訪問販売リフォーム2③～週刊新潮の記事』です。
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