バルコニーのない家⑦~バルコニーがない方が地震には有利
このコラムを書いていて「なぜバルコニーは、作られなくなったのか」理由を考えていました。
その理由は、建築工事費が安くなるからではないだろうかと考えています。地震のことかとも考えましたが、それなりに考えて設計すればよく、バルコニーを作らない決定的な理由とは考えにくいと思いました。
建物では、外壁から何か出ている物があるとお金がかかります。その理由は、雨が当たり風の影響を受けますから、しっかりと構造体に固定する必要があるからです。
特にバルコニーのように人が乗ることができるようなものは、当然、乗っても大丈夫なように構造も考えて作らないといけませんからより費用が掛かります。
バルコニーはなくても生活はできるため、工事価格を減らす目的でバルコニーがなくなってきたのではないかと思うのです。②に書いたように広いバルコニーから、物干し場になり、ついになくなったのではないでしょうか。新築住宅の価格を抑えたいためだとしたら、せっかく新築住宅を作るのにと思ってしまいますが。
但し、鉄骨造の住宅は別です。鉄骨でベランダを付けると柱などから持ち出さないといけません。鉄骨は熱橋になりやすいですから断熱性能が落ちます。①に書いた室内に棹掛けがついていた家も鉄骨造の住宅でした。断熱工事から考えると持ち出しのベランダは不利なのです。断熱性能を上げるためにベランダをなくしてもおかしくありません。
次回は、『バルコニーのない家⑨~開放感はなくなった』です。
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