リフォームの見積り⑩~予備費
私が修理はできないのかと思った理由は、前回に書いた葺き替えが簡単ではないと考えているからです。Aさんの家の雨漏りの理由は経年劣化です。施工ミスではないのです。
もう一つは、Aさんご夫婦の年齢です。お宅には退職されたご主人と奥さんの二人暮らし、お子さんたちは別の場所で暮らしていること、この後も若い人が住む予定はないことなど考えれば、修理で雨が漏らないのならその方がいいのではと思ったのです。寿命が伸びているため金額を抑えて余ったお金を生活費や医療費に充てたらと思ったのです。
もちろん、私は現場を見ていませんからAさんの屋根の状態はわかりませんが、もしも経年劣化で瓦が下へ下がり、瓦と瓦の重なりが少なくなって風を伴う雨の時だけ漏るのなら、瓦を一枚一枚元の位置に戻して瓦用のシリコン材で固定していけば雨が漏らないのではと考えたのです。雨が漏る、年数が経っているから必ず葺き替えしないといけないわけではないのです。
問題は雨が漏らなければよいのですから葺き替え以外の方法も考えてみるべきなのです。リフォーム工事は施主の要望に対して何をどこまでするのかが一番大事なのです。
次回は、『相見積もりのムダ2⑩~相見積もりを勧める人は現場を知らない』です。
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